「説明会には参加した方がいいのだろうか」「合同説明会と一社だけの説明会は何が違うのか」。就職活動を始めたばかりの学生の多くが、最初に迷うのがこの説明会の位置づけです。求人票やWebサイトだけでは分からない社風や仕事の実態を知る場として、説明会は今も就活の入り口として機能しています。
就活キャリア研究所では、説明会を「なんとなく聞きに行く場」ではなく「企業を見極めて選考につなげる材料」として活用する視点をお伝えします。種類の整理から探し方、参加前の準備、当日の質問のコツ、参加後にやるべきことまで、実践的な流れに沿ってまとめました。
説明会とは何か

説明会とは、企業や採用支援団体が就活生に向けて、事業内容や仕事内容、求める人物像などを伝えるイベントの総称です。呼び名は「会社説明会」「業界説明会」「採用説明会」などさまざまですが、学生が企業を知り、企業が学生に興味を持ってもらうための接点という点は共通しています。ひとくちに説明会といっても、開催の形式によって得られる情報の質や参加のしやすさが変わってくるため、まずは主な分類を押さえておくと動きやすくなります。
単独説明会と合同説明会の違い
単独説明会は、1社が単独で開催する説明会です。その企業の事業内容や配属先の実情、社員の働き方まで踏み込んだ話が聞けるため、志望度の高い企業ほど参加する価値があります。一方、合同説明会は複数の企業が同じ会場やオンライン上に集まり、学生が短時間でブースを回りながら比較検討できる場です。
まだ志望業界を絞り切れていない段階では、合同説明会で複数社の話をまとめて聞き、そこから気になった企業の単独説明会に進むという順番が効率的です。合同説明会は1社あたりの持ち時間が短く、深掘りした質問がしづらいという制約もあるため、本命企業については別途、単独説明会や個別面談の機会を探すことになります。
対面開催とオンライン開催の違い
対面の説明会は、オフィスの雰囲気や社員同士のやり取り、受付から会場までの動線といった、Webサイトには載らない情報を肌で感じられる点が強みです。移動時間や交通費がかかる分、地方在住の学生にとっては参加のハードルになりやすい形式でもあります。
オンライン説明会は自宅から参加できる手軽さがあり、同じ時間帯に複数社の説明会を掛け持ちしやすいのが利点です。ただし、画面越しでは細かな表情や会場の空気感までは伝わりにくく、質問のタイミングを逃しやすいという声も少なくありません。志望度の高い企業については、オンラインで一次情報を集めたうえで、可能であれば対面のイベントにも足を運ぶと、判断材料に厚みが出ます。
説明会の探し方
説明会の情報は、探し方を知っているかどうかで得られる量が変わってきます。ひとつの媒体だけに頼ると、そこに掲載されていない企業の説明会を見逃すことになるため、複数の経路を組み合わせて探すのが基本です。
- 就活情報サイトのイベントページ:卒業年度や業界、開催地域で絞り込んで検索できます
- 逆求人・スカウト型サイトの案内:登録しておくと企業側から説明会の招待が届くことがあります
- 大学のキャリアセンター:学内限定の説明会案内や卒業生企業からの招待が届きます
- 合同説明会の専門ポータル:開催日の近い順にまとめて一覧できます
- 志望企業の採用ページやSNS:企業が独自に告知する単独説明会を見逃さずに済みます
就活サイトと逆求人サイトを使う方法
就活情報サイトの多くは、開催日程や卒業年度、業界、開催地域で絞り込んで説明会を検索できる機能を備えています。志望業界が固まっていない段階では、まず興味のある業界カテゴリで検索し、開催が近い順に並べ替えて候補を洗い出す方法が効率的です。
逆求人型のサイトに登録しておくと、企業側からスカウトと合わせて説明会や個別面談の案内が届くことがあり、自分から探しに行く手間を減らせます。登録した瞬間に情報が集まるわけではなく、プロフィールを丁寧に埋めるほどスカウトの精度が上がっていく仕組みなので、説明会探しと並行してプロフィールを育てていく感覚で使うと成果が出やすくなります。
大学のキャリアセンターを使う方法
大学のキャリアセンターには、Web上には出回っていない学内限定の説明会案内や、卒業生が在籍する企業からの招待が届くことがあります。就活サイトに掲載される情報は全国の学生向けに広く公開されているため、募集枠が早期に埋まりやすいという弱点があります。
その点、学内限定の説明会は競争率が下がりやすく、同じ大学の卒業生が担当者として来ることも多いため、質問しやすい雰囲気になりやすいのが特徴です。掲示板だけでなく、メールマガジンやキャリアセンターの公式ページも定期的に確認しておくと、見落としを防げます。
参加前に済ませておきたい準備
説明会は参加するだけで終わらせず、事前準備の質によって得られるものが大きく変わります。特に志望度の高い企業の単独説明会に足を運ぶ前には、次の3つを済ませておくと当日の時間の使い方が変わってきます。
企業研究をする
事業内容の全体像と直近のニュース、募集職種の概要を採用ページで確認します。
服装と持ち物を整える
前日までにリクルートスーツと筆記用具、メモ帳を用意しておきます。
質問を書き出しておく
説明会でしか聞けない質問を3つほど考え、メモに残しておきます。
企業研究で最低限押さえたいポイント
企業研究というと決算資料まで読み込むイメージを持つ人もいますが、説明会の前段階では、事業内容の全体像と直近のニュース、募集している職種の概要を押さえておくだけでも十分です。企業の公式サイトや採用ページに目を通したうえで、説明会でしか聞けない話は何かを考えておくと、当日の時間の使い方が変わってきます。
公式サイトに書いてある内容をそのまま質問すると、準備不足の印象を与えてしまうため、調べれば分かることと、説明会でなければ分からないことを事前に切り分けておくと安心です。
服装と持ち物の基本
服装は企業から特に指定がない限り、リクルートスーツを基本にしておけば失敗はありません。オンライン説明会であっても、カメラに映る上半身だけでなく全身を整えておくと、急な操作でも慌てずに済みます。
持ち物は筆記用具とメモ帳(もしくはノートパソコン)、企業から届いた案内メールの控え、腕時計程度で十分です。会場までの経路や最寄り駅からの所要時間は前日までに確認し、開始時刻の10分から15分前には到着できるよう余裕を持って動くと安心です。
当日の過ごし方と質問のコツ

説明会の当日は、話を聞くだけの受け身の時間にせず、自分から情報を取りに行く姿勢で臨むと得られるものが変わってきます。特に質疑応答の時間は、企業の担当者に自分の名前と関心を印象づけられる数少ない機会です。
好印象につながる質問の作り方
好印象につながる質問には共通点があります。企業研究で調べた内容を土台にしたうえで、その企業でなければ答えられない問いになっているという点です。
「御社の強みは何ですか」ではなく「説明会で紹介のあった〇〇という取り組みについて、現場ではどのように運用されているのか」といった具体的な聞き方にすると、担当者の記憶にも残りやすくなります。質問する際は、まず学校名と氏名を名乗り、何についての質問かを一文で伝えてから本題に入ると、聞き手も答えやすくなります。回答をもらったあとは、簡潔に感謝を伝えて締めくくると、やり取り全体の印象が引き締まります。
避けたほうがよい質問とNG行動
説明会の資料や公式サイトに書いてある内容をそのまま尋ねる質問は、準備不足と受け取られかねません。給与や休日といった条件面だけを立て続けに質問するのも、志望動機よりも待遇を優先している印象を与えてしまいます。
スマートフォンを操作しながら話を聞く、周囲と私語を続ける、遅刻するといった行動は、その場では小さく見えても選考の記録に残ることがあります。説明会も選考の一部という前提で臨んだ方が安全でしょう。分からないことがあれば無理に質問を作ろうとせず、後日メールで問い合わせるという選択肢もあります。
説明会後にやるべきフォローアップ
説明会は参加して終わりではなく、そのあとの振り返りまでを含めて価値のある時間になります。特に複数社の説明会をまとめて聞いた直後は記憶が混ざりやすいため、早めの整理が欠かせません。
メモを整理してエントリー判断につなげる
説明会が終わったその日のうちに、聞いた内容と自分が感じたことをメモとして書き出しておくと、企業ごとの印象がぼやけずに残ります。事業内容や求める人物像といった事実情報と、社員の話し方や雰囲気から受けた主観的な印象は分けて記録しておくと、あとから比較しやすくなります。
説明会だけで志望度を決めきれない場合は、選考にエントリーしながら判断材料を増やしていくという進め方でも問題ありません。説明会で得た情報は、エントリーシートの志望動機や面接での回答にも活用できるため、記録として残しておく価値は十分にあります。
よくある質問
- 説明会に参加しないと選考で不利になりますか
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多くの企業では、説明会への参加自体を選考の合否条件にはしていません。ただし、説明会でしか話されない募集要項の詳細や、エントリーシートの設問意図に関するヒントが共有されることもあるため、志望度の高い企業については参加しておくと安心です。日程が合わない場合は、録画配信の有無や個別相談会の実施予定を採用ページで確認してみましょう。
- オンライン説明会でも質問はした方がいいですか
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チャット機能や挙手機能を使って質問できる形式であれば、対面と同じように活用する価値があります。声を出しての質問がしにくい場合は、チャット欄に質問を送るだけでも、担当者に名前と関心を印象づけることができます。時間の都合ですべての質問が拾われるとは限らないため、優先順位の高い質問から順に送っておくと安心です。
- 合同説明会には何を持って行けばいいですか
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筆記用具とメモ帳(またはノートパソコン)、複数社をまとめて記録できるノート、企業一覧や会場図が届いている場合はその控えがあると動きやすくなります。会場によっては荷物を預けるスペースが限られていることもあるため、必要なもの以外はできるだけ最小限にまとめておくと身軽に動けるでしょう。
まとめ
説明会は、単独か合同か、対面かオンラインかによって得られる情報の深さや比較のしやすさが変わります。志望業界が固まっていない段階では合同説明会で複数社を比較し、志望度が上がった企業は単独説明会やオンライン説明会で深く知るという使い分けが基本です。
探し方は就活サイトや逆求人サイト、大学のキャリアセンターなど複数の経路を組み合わせ、参加前には企業研究と質問の準備を済ませておきましょう。当日は好印象につながる具体的な質問を用意し、終わった後はその日のうちにメモを整理してエントリーの判断材料に変えていくことが、説明会を選考に生かす一番の近道です。

