仕事選びで重視することランキング|自分の優先順位の見極め方

「安定している会社」「やりたい仕事ができること」「給料の良さ」。就職活動や転職の場面で仕事を選ぶとき、多くの人が心の中で天秤にかけている項目です。ただ、世の中の就活生や社会人が実際に何を重視しているのかを感覚だけで判断すると、自分にとっての優先順位を見誤ることがあります。

ここでは、マイナビやエン・ジャパン、パーソル総合研究所などが公表している調査データをもとに、仕事選びで重視することの実態を整理しました。あわせて、ランキングの順位だけを鵜呑みにせず、自分自身の優先順位をどう定めればよいかについても解説します。

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目次

仕事選びで重視することランキング|複数調査に共通する上位3項目

仕事選びで重視することTOP5の図解。1位安定性、2位仕事内容、3位給与水準、4位勤務地、5位休日休暇を示すランキングカード

まず、実際の調査結果からランキングを見ていきます。マイナビが実施した「2026年卒大学生就職意識調査」(2024年10月〜2025年3月、36,311名対象)では、企業選択のポイントとして「安定している会社」を選んだ学生が51.9%にのぼり、7年連続で首位となったうえ、調査史上初めて5割を超えました。2位は「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」で27.2%、そのあとに「給料の良い会社」が25.2%で続き、4年連続の増加となっています。マイナビキャリアリサーチLabではこの背景として、物価上昇に伴う経済面への不安や、初任給引き上げ・賃上げの動向を挙げています。

1位 安定している会社かどうか

もっとも多くの人が重視しているのは、経営基盤や雇用の安定性です。7年連続で首位を維持している数字を見る限り、一時的な流行ではなく、長期的な傾向だといえます。ただし「安定」という言葉が指す中身は会社ごとに異なります。売上が安定しているのか、雇用が安定しているのか、労働時間が安定しているのか、確認すべきポイントは一つではありません。

2位 自分のやりたい仕事ができるかどうか

2位には「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」が入りました。安定志向が強まる一方で、業務内容そのものへの関心も根強く残っていることがわかります。実際、リクルートマネジメントソリューションズが実施した学生調査でも、内定承諾の最終的な決め手として「やりたい仕事ができる」が最も多く挙げられています。条件面と業務内容への関心は、どちらか一方だけで判断されているわけではないようです。

3位 給与水準の高さ

3位は給与水準です。前述のとおり25.2%の学生が「給料の良い会社」を選択項目として挙げており、4年連続で増加しています。生活費や物価の変動が実感として大きくなるほど、目先の条件よりも数字で判断できる給与への関心が高まりやすい構造だと考えられます。

仕事内容・勤務地を重視する声も根強い

調査対象や設問設計によって、上位に来る項目は変わります。エン・ジャパンが運営する女性向け求人サイトの利用者697名を対象にした調査では、仕事選びで重視することのトップ3は「仕事内容」32%、「勤務地」19%、「給与」14%という結果でした。エン株式会社の調査データからも、業務内容そのものへの関心や、通勤の負担といった生活実感に近い要素が上位に来ることがわかります。

また、パーソル総合研究所が2017年から継続している「働く10,000人の就業・成長定点調査」では、仕事内容を選ぶ上で重視することとして「やりがいを感じられること」を挙げた人が26.1%にのぼります。パーソル総合研究所の経年データを見ると、条件面だけでなく、日々の業務に対する納得感を求める人も一定数存在し続けていることがうかがえます。

なぜ「安定」と「給与」が上位に来るのか

ランキングの順位そのものよりも重要なのは、なぜその順位になっているのかという背景です。ここでは、上位2項目が支持を集めている理由を整理します。

物価上昇と賃上げ機運が生む安全志向

近年、初任給の引き上げや賃上げのニュースが相次いでいます。こうした動きが日常的に耳に入るようになると、給与水準を判断材料として意識する機会も自然と増えます。同時に、物価の上昇が生活実感として重くなるほど、収入の安定性そのものへの関心が高まる傾向にあります。マイナビの調査コメントでも、経済面への不安がこの傾向を後押ししていると分析されています。

「やりたい仕事」を求める気持ちも根強い

安定志向が強まっているからといって、業務内容への関心が失われているわけではありません。2位に「自分のやりたい仕事ができる会社」が入っている点からも、条件面と業務内容への関心は両立して語られていることがわかります。では、なぜこの二つが同時に上位へ来るのでしょうか。理由の一つは、働く期間が長期化していることです。数十年単位で働き続けることを前提にすると、条件面の安心感と、日々の業務への納得感の両方が欠かせない判断材料になります。

ランキング上位だけで選ぶと後悔しやすい理由

就活生の男女2人がノートに希望条件を書き出しながら真剣に相談している様子のイラスト

ここまで見てきたランキングは、あくまで大勢の回答を集計した傾向です。自分自身の仕事選びにそのまま当てはめようとすると、見落としが生じることがあります。

条件と実態のギャップに気づくのは入社後

求人票やホームページに書かれている「安定」「働きやすさ」といった言葉は、実際の職場の空気感までは表していません。同じ「安定している会社」という評価でも、業績の安定と労働時間の安定はまったく別の話です。給与水準についても、基本給とみなし残業代を合算した金額なのか、賞与を含んだ年収なのかによって、手取りの印象は大きく変わります。

条件だけを見て決めると、入社後に「思っていた内容と違った」と感じるリスクが高まります。求人情報の数字だけで判断せず、説明会や面接の場で具体的な業務内容や評価制度について質問しておくことが欠かせません。

業界・職種によって重視点の重みは変わる

ランキング上位の項目は、業界や職種によって重みが変わります。専門職では業務内容そのものへの関心が給与よりも優先されやすい一方、事務職や営業職では条件面の比較検討が先に立ちやすい傾向も見られます。パーソル総合研究所の調査でも、職種別に見ると専門職で「やりがい」を重視する割合が高く、事務職では低いという差が出ています。自分が志望する職種の傾向をあわせて確認しておくと、ランキングの読み方がより実用的になります。

自分の優先順位を明確にする3つのステップ

世の中の傾向を把握したうえで、次に必要なのは自分自身の優先順位を言語化する作業です。ここでは3つのステップに分けて整理します。

STEP1

譲れない条件と妥協できる条件を紙に書き出して分けます。安定性・仕事内容・給与・勤務地・休日休暇など、思いつく項目をすべて挙げたうえで優先度の高いものから並べ替えると、自分の傾向が可視化されます。

STEP2

OB・OG訪問やインターンシップ、面接の場を使って、求人情報だけではわからない実態を確認します。具体的な1日の業務の流れや評価制度の運用実態を質問すると、条件面の数字だけでは見えない部分が見えてきます。

STEP3

内定が出たタイミングで、もう一度優先順位を見直します。就職活動を始めた当初と比べて、実際に企業を見た後では優先順位が変わっていることが少なくありません。最終決断の前に、書き出した項目をもう一度並べ替えてみることをおすすめします。

業界・職種で変わる重視ポイントの傾向

最後に、志望先を検討する際に意識しておきたい観点を整理します。仕事選びの軸は、大きく分けると次のような領域に整理できます。

  1. 人や社風に関する軸(職場の雰囲気、上司や同僚との関係性)
  2. 仕事内容に関する軸(業務そのものへの関心、成長機会)
  3. 働き方・待遇に関する軸(給与水準、勤務地、休日休暇)

この3つの軸のうち、どれをどの順番で重視するかは、業界や職種、さらにはライフステージによって変わります。専門性を積み上げたい職種であれば仕事内容の軸を、長く同じ環境で働きたいのであれば人や社風の軸を優先して確認するといった具合に、自分の志望動機に合わせて軸の重みづけを調整することが大切です。

転職を考える人が仕事選びで意識したいポイント

ここまでは主に新卒の就職活動を念頭に置いた内容ですが、転職の場面では重視点の現れ方が少し異なります。doda(パーソルキャリア)が2024年8月に正社員1,059名を対象に実施した「転職理由ランキング」調査では、退職を決めた理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」で33.6%、2位は「人間関係が悪い/うまくいかない」で22.7%、3位は「社内の雰囲気が悪い」で21.1%という結果でした。パーソルキャリア株式会社が公表したこの調査は、転職を後押しした要因の傾向を示しています。

離職理由の上位に来ている項目は、そのまま次の職場選びで確認すべきポイントと重なります。給与については基本給と諸手当の内訳、昇給の仕組みまで踏み込んで質問し、人間関係や社内の雰囲気については配属予定のチーム規模や離職率、面接で対応した社員の様子から推測する材料を集めておくと、同じ理由で再び転職を検討する事態を避けやすくなります。新卒の就職活動では安定性や仕事内容が重視されやすい一方、転職では過去に不満を感じた具体的な項目をつぶす視点が加わる点が、両者の違いといえます。

仕事選びで重視することに関するよくある質問

ここでは、仕事選びの優先順位に関してよく寄せられる質問をまとめました。

仕事選びで最も重視すべきことは何ですか。

調査結果を見る限り、多くの人が最初に挙げるのは安定性ですが、これは万人共通の正解ではありません。長く働き続けられるかどうかを左右する要素は人によって異なるため、自分が働くうえで何があれば納得できるのかを、条件と業務内容の両方から具体的に洗い出すことが優先されます。

給与と仕事内容、どちらを優先すべきですか。

どちらか一方に絞る必要はありません。調査データでも「安定している会社」と「やりたい仕事ができる会社」がともに上位に入っており、両立を求める人が多数派であることがわかります。譲れない下限ラインをそれぞれの項目で決めておくと、比較検討がしやすくなります。

優先順位が定まらないときはどうすればよいですか。

自己分析だけで結論が出ない場合は、OB・OG訪問やインターンシップを通じて実際の職場の情報に触れる機会を増やすことが有効です。第三者から見た自分の適性を確認したい場合は、大学のキャリアセンターや就活エージェントに相談する方法もあります。

まとめ

仕事選びで重視することのランキングは、安定性、業務内容への関心、給与水準の順に多くの支持を集めています。ただし、この順位はあくまで大勢の傾向であり、自分自身の答えとは限りません。譲れない条件と妥協できる条件を書き出し、実際の職場情報を集めながら優先順位を見直していく作業こそが、後悔のない仕事選びにつながります。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

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