三井不動産子会社ランキング|資本金と事業ごとの従業員数で見る主要5社

「三井不動産の子会社にも、年収の高い順に並べた順位表があるはず」。検索すると子会社の序列を示す記事がいくつも出てくるため、そう考える就活生は少なくありません。ところが、三井不動産の有価証券報告書で、自社でも有価証券報告書を提出していると注記されたグループ会社は、持分法適用関連会社の帝国ホテルとリソルホールディングスの2社だけです。連結子会社346社の平均年間給与は、有価証券報告書では比べられません。

その代わり、報告書には主な子会社の資本金と議決権の所有割合が載り、事業ごとの従業員数も載っています。社名が載っている国内の株式会社を資本金で並べると、三井不動産レジデンシャルの400億円が最も大きく、三井ホーム、三井不動産リアルティが続きます。事業ごとの従業員数では、マネジメント事業の12,842人が最も多くなっています。

本記事では、2026年3月31日時点の数字をもとに、子会社の規模の順位から、主要5社の事業と資本関係、公開資料で自分で確かめる手順まで、就活キャリア研究所の視点で順にお伝えします。

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目次

三井不動産はどんな会社か

三井不動産株式会社は、1941年7月に設立された不動産会社です。オフィスビルや商業施設の賃貸、住宅の分譲、ホテル・リゾートなどの事業を営み、2026年3月期の連結売上高は2兆7,097億円でした(EDINET)。

関係会社454社と5つの事業

第114期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の有価証券報告書によると、三井不動産の関係会社は454社で、うち連結子会社が346社、持分法適用関連会社が108社です。連結子会社のうち231社は海外の会社です。

事業は「賃貸」「分譲」「マネジメント」「施設営業」「その他」の5つに分けて報告されています。三井不動産は本社に商品別の本部を置き、各本部が所管する子会社とともに事業を進める形をとっています。

三井不動産単体の従業員と平均年間給与

三井不動産単体の従業員は、2026年3月31日時点で1,981人です。平均年齢は42.1歳、平均勤続年数は16.0年、平均年間給与は1,855万5,000円で、前の事業年度より5.7%増えました。この数字は三井不動産単体のもので、子会社の社員は含みません。

契約社員と他社からの出向者を含め、他社への出向者を除いた三井不動産の就業人数は2,209人です。連結の従業員27,704人のうち、三井不動産単体で働く人は1割に満たず、残りは連結子会社で働く人です。

三井不動産の子会社を資本金と人数で比較

三井不動産の子会社を資本金の額で並べると、三井不動産レジデンシャルが最も大きく、三井ホーム、三井不動産リアルティ、東京ドーム、三井都市開発の順になります。並べたのは、有価証券報告書の「関係会社の状況」に社名が載っている国内の株式会社です。投資事業有限責任組合や合同会社、海外の会社は除いています。

  1. 三井不動産レジデンシャル 400億円 事業の区分は賃貸・分譲ほかで、議決権は100%です。
  2. 三井ホーム 139億円 事業の区分はその他で、議決権は100%です。
  3. 三井不動産リアルティ 30億円 事業の区分はマネジメントで、議決権は100%です。
  4. 東京ドーム 20億3,800万円 事業の区分は施設営業とその他で、議決権は80.0%です。
  5. 三井都市開発 10億円 事業の区分は賃貸と分譲で、議決権の100%を子会社経由で持っています。

子会社のうち売上高が報告書に書かれているのは、内部売上高を除いた売上高が連結売上高の10%を超える三井不動産レジデンシャルだけで、第114期の報告書の注記では4,899億3,100万円です。有価証券報告書では、子会社ごとの売上高も年収もほとんど分かりません。

事業ごとの従業員数の順位

2026年3月31日時点の連結の従業員27,704人を5つの事業に分けると、多い順に次のとおりです。

  1. マネジメント 12,842人 ビルや住宅の管理、仲介、アセットマネジメントなどの事業です。
  2. 施設営業 5,426人 ホテル・リゾートとスポーツ・エンターテインメントの事業です。
  3. その他 4,930人 新築請負などの事業です。
  4. 賃貸 2,525人 オフィスビルや商業施設などを貸す事業です。
  5. 分譲 1,406人 マンションや戸建住宅、投資家向けの物件を分譲する事業です。

このほか、どの事業にも区分できない管理部門に575人がいます。マネジメント事業には三井不動産リアルティや、建物の清掃・保守を担う三井不動産ファシリティーズ、商業施設を運営する三井不動産商業マネジメントなどが入ります。施設営業事業には三井不動産ホテルマネジメントと東京ドーム、その他の事業には三井ホームが入ります。

マネジメント事業の12,842人は、連結の従業員の46%にあたります。グループで働く人の半数近くは、建物を持つ側ではなく、管理や仲介を担う事業にいます。

2026年3月期のセグメントごとの営業利益は、賃貸が1,815億6,500万円で最も大きく、マネジメントは808億9,100万円でした。営業利益に持分法投資損益と固定資産売却損益を加えたセグメント利益(事業利益)では、分譲の1,931億8,200万円が最も大きくなります。人数が最も多い事業と、利益が最も大きい事業は一致しません。

年収を比べられるグループ会社

自社でも有価証券報告書を提出していると注記された帝国ホテルとリソルホールディングスは、平均年間給与を開示しています。どちらも持分法適用関連会社です。三井不動産が議決権の33.3%を持つ帝国ホテルは、2026年3月31日時点の単体の従業員が1,823人、平均年間給与は582万2,000円です。

議決権31.0%のリソルホールディングスは、単体の従業員が28人、平均年間給与が732万6,953円です。単体の28人は、連結の従業員647人のごく一部にとどまります。

三井不動産の主要な子会社5社

三井不動産の有価証券報告書が連結子会社の「主要な会社」として名前を挙げているのは、三井不動産レジデンシャル、三井不動産リアルティ、三井ホーム、東京ドーム、MFA Holding, Inc.の5社です。

三井不動産レジデンシャル

三井不動産レジデンシャルは2005年12月に設立され、戸建・中高層住宅などの分譲と、住宅などの販売代理を行っています。住宅を分譲した後の管理・清掃・保守は、三井不動産レジデンシャルサービスなどの別の連結子会社が担っています。

三井不動産リアルティ

三井不動産リアルティの前身は、1969年7月に設立された三井不動産販売です。2002年10月に株式交換で三井不動産の完全子会社になり、2012年4月に社名を三井不動産リアルティに変えました。

「三井のリハウス」のネットワークで不動産の売買・賃貸借の仲介を行い、時間貸しと月極の駐車場事業「リパーク」も営んでいます。関係会社の表には、同社のほかに三井不動産リアルティのグループ6社がまとめて書かれています。

三井ホーム

三井ホームは1974年10月に設立され、2018年10月に三井不動産が株式公開買付けで完全子会社にしました。新築住宅などの設計・施工監理・施工請負を行っています。

関係会社の表では、三井ホームの後に、賃貸住宅などの斡旋・管理を行う三井ホームエステートなどが並び、残りは「三井ホーム㈱グループ 8社」とまとめて書かれています。

東京ドーム

東京ドームは、2021年1月に三井不動産が株式公開買付けで連結子会社にした会社です。東京ドームシティを中心に、スタジアム・アリーナ事業を行っています。

同じ表には、ホテルを営業する東京ドームホテルも載っています。三井不動産は、東京ドームホテルの議決権の100%を子会社経由で持っています。

MFA Holding, Inc.

MFA Holding, Inc.は米国デラウェア州の会社で、三井不動産が議決権の100%を持っています。関係会社の表には「その他 MFA Holding, Inc.グループ 126社」と書かれ、持分法適用関連会社の側にもMFA Holding, Inc.グループの27社があります。

同じ表に載るMITSUI FUDOSAN AMERICA, INC.は、議決権の100%を子会社経由で持つ会社です。米国でオフィスビルなどの賃貸と分譲を行い、ハワイ州ではリゾート・ラグジュアリー施設を営業しています。

三井不動産の子会社を見る4つの目安

三井不動産の子会社を見る4つの目安を示した図(議決権・事業の区分・親との取引・女性管理職)

三井不動産の子会社を比べるときは、有価証券報告書で確かめられる次の4つを見ます。

  1. 議決権の割合
  2. 事業の区分
  3. 三井不動産との取引
  4. 女性管理職と育休の数字

議決権の割合

子会社と関連会社の境目は、議決権の割合だけでは決まりません。日本ビルファンドマネジメントは議決権の46.0%、三井不動産TEPCOエナジーは50.0%ですが、どちらも実質的に支配しているため子会社とした、と注記された連結子会社です。

反対に、湘南国際村協会は議決権が16.0%ですが、実質的な影響力を持っているとして関連会社に含まれています。表の「うち間接所有」の欄を見ると、三井都市開発のように議決権の100%を子会社経由で持つ会社も分かります。

事業の区分

関係会社の表の「事業内容」の欄には、5つの事業の区分の名前が書かれています。三井不動産ファシリティーズはマネジメント、三井不動産ホテルマネジメントは施設営業、三井デザインテックはその他というように、1社ごとにどの事業に入るかが分かります。

東京ドームの「施設営業、その他」や第一園芸の「賃貸、その他」のように、2つの区分にまたがる会社もあります。事業の区分が分かれば、その会社が12,842人のマネジメント事業に入るのか、1,406人の分譲事業に入るのかも分かります。

三井不動産との取引

関係会社の表の「関係内容」の欄には、三井不動産との取引が書かれています。三井不動産ビルマネジメントの欄には「当社がビルの運営業務を委託しています」、三井不動産ホテルマネジメントの欄には「当社からホテルを賃借しています」とあります。

三井デザインテックは三井不動産からオフィス・商業施設の内装工事等を請け負い、三井不動産ローン保証は三井不動産の販売物件のローン保証を行っています。関係内容の欄を読むと、子会社が三井不動産の事業のどの部分を受け持っているかが分かります。

女性管理職と育休の数字

有価証券報告書には、連結子会社31社について、管理的地位にある労働者に占める女性の割合(2026年4月時点)と、男性の育児休業取得率、男女の賃金の差異が会社ごとに載っています。女性の割合が高いのは、サンライフ・クリエイションの63.6%、アコモデーションファーストの56.3%、三井不動産リゾートマネジメントの40.3%です。

主要な会社では、東京ドームが8.8%、三井不動産レジデンシャルが5.9%、三井ホームが5.8%、三井不動産リアルティが3.1%です。男性の育児休業取得率は、この4社とも100%以上でした。配偶者が出産した年度と休業を取った年度が違う人がいると、100%を超えることがあります。

公開資料で三井不動産の子会社を確かめる手順

三井不動産子会社ランキングについて公開されている情報を確かめている場面のイラスト

三井不動産の子会社を自分で調べるときは、有価証券報告書、公式の会社一覧、国の検索システムを次の順に開きます。

STEP1

金融庁のEDINETで三井不動産の有価証券報告書を開き、「関係会社の状況」で資本金、議決権の所有割合、事業内容、関係内容を確かめます(EDINET)。連結子会社の数と主要な会社の名前は、連結財務諸表の注記の「連結の範囲に関する事項」に書かれています。

STEP2

三井不動産の主要グループ会社一覧で、会社ごとの業務内容を確かめます(三井不動産)。一覧はオフィスビル事業、商業施設事業、ホテル・リゾート事業、住宅関連事業などに分かれ、会社ごとに業務の内容が書かれています。

STEP3

国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで、宅地建物取引業者として社名を調べます(国土交通省)。2025年4月1日の更新で、業者概要に従事者と専任の宅地建物取引士の総数が載るようになりました。

この検索システムの宅建業者の掲載情報は、月2回の頻度で更新されています。有価証券報告書に人数が載らない子会社でも、宅地建物取引業の免許を受けている会社なら、従事者の数から規模の手がかりが得られます。三井不動産と子会社の数字は、2026年6月24日に提出された第114期の報告書によるものです。

三井不動産の子会社に関するよくある質問

三井不動産の子会社は何社ありますか

2026年3月31日時点で、連結子会社が346社、持分法適用関連会社が108社です(EDINET)。このほかに、持分法を適用していない非連結子会社と関連会社が7社あります。

東京ドームは三井不動産の子会社ですか

子会社です。三井不動産が2021年1月に株式公開買付けで連結子会社にし、議決権の所有割合は80.0%です。

三井不動産の子会社の年収は分かりますか

三井不動産の有価証券報告書には、子会社ごとの平均年間給与は載っていません。平均年間給与1,855万5,000円は三井不動産単体の数字で、子会社の社員は含みません。連結子会社31社については、女性管理職の割合や男性の育児休業取得率を同じ報告書で確かめられます。

帝国ホテルは三井不動産の子会社ですか

子会社ではなく、持分法適用関連会社です。三井不動産は議決権の33.3%を持ち、持分法を適用する主要な会社として帝国ホテルの名前を挙げています。

資本金と事業の区分から志望先を絞ろう

三井不動産の連結子会社は346社ありますが、有価証券報告書で平均年間給与を確かめられる子会社はありません。報告書に社名が載る国内の株式会社を資本金で並べると、三井不動産レジデンシャル、三井ホーム、三井不動産リアルティの順で、事業ごとの従業員数ではマネジメント事業が最も多くなっています。

志望先を選ぶときは、その会社がどの事業の区分に入り、三井不動産とどんな取引をしているかを、関係会社の表で確かめてみてください。女性管理職の割合と宅建業の従事者の数もあわせて見ると、有価証券報告書に年収が載らない子会社の姿も具体的になります。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

著書: 『AI時代のネット風評被害対策』(Kindle出版) ↗

発信活動: ネット風評被害対策に関する情報をnoteでも発信しています。 note ↗

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