玉手箱とは?SPIとの違いから出題形式・対策のコツまで整理

就活の適性検査で「玉手箱」という名前を目にして、どんなテストなのか分からず戸惑った方は少なくないでしょう。SPIとは出題の傾向がかなり異なるため、対策の仕方も変わってきます。ここでは玉手箱の基本的な仕組みから、SPIやテストセンター版との違い、当日までに押さえておきたい対策のポイントまでを整理していきます。

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目次

玉手箱とはどんな適性検査なのか

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル株式会社(SHL Japan)が開発したWeb受検型の適性検査です。企業の採用選考で使われる代表的なテストの一つで、応募者の基礎的な処理能力と性格特性を短時間で把握する目的で設計されています。

SHL社が提供するWebテストという立ち位置

玉手箱は能力検査と性格検査の2本立てで構成されています。能力検査は計数・言語・英語の3科目、性格検査は性格(パーソナリティ)と意欲(モチベーションリソース)の2科目からなり、性格検査の部分は「OPQ」と呼ばれることもあります。OPQは複数の記述の中から「最も当てはまるもの」と「最も当てはまらないもの」をそれぞれ一つずつ選ぶ、いわゆるイプサティブ形式が特徴です。単純な二択形式とは答え方の感覚が違うため、初めて受ける場合は戸惑いやすい部分といえます。玉手箱の最新版にあたる玉手箱Ⅲの科目構成については、日本エス・エイチ・エル株式会社の公式サイトでも紹介されています。

多くの企業が新卒総合職の選考で導入している

玉手箱は事務職や営業職、総合職などの幅広いポジションで、基礎的な処理能力を確認する目的で導入されるケースが目立ちます。同じSHL社のテストであるGAB系(Web-GABやC-GAB)は、総合商社や金融、コンサルティングファームなど、論理的思考力や数的処理能力をとりわけ重視する企業・職種で使われる傾向があり、玉手箱とは棲み分けがされています。どちらのテストが出題されるかは選考案内のメールや受検ページの記載で確認できるため、届いたメールの文面はよく読んでおくと安心です。

玉手箱で出題される科目と形式

玉手箱の出題科目構成を示す図解。計数・言語・英語・性格・意欲の5科目を並べたインフォグラフィック

玉手箱の能力検査は、計数・言語・英語のそれぞれについて複数の出題形式が用意されており、企業ごとにどの形式が出るかがあらかじめ決まっています。同じ「計数」という科目名でも、受ける企業によって中身がまったく違う場合があるため、まずは科目ごとの形式の種類を把握しておくことが対策の出発点になります。

計数は3つの形式のうち1つが出題される

計数では「四則逆算」「図表の読み取り」「表の空欄推測」という3つの形式のうち、企業ごとに1つの形式のみが出題されます。四則逆算は計算式の空欄に当てはまる数字を選ぶ形式で、50問を9分で解く構成になっており、1問あたりにかけられる時間は11秒ほどしかありません。図表の読み取りはグラフや表の数値をもとに計算する形式で、29問を15分で解く構成のため、1問あたり30秒程度の余裕があります。どちらの形式も電卓や計算用紙の使用が認められているため、事前に持ち込む電卓を決めて操作に慣れておくと、本番での余計な操作ミスを防げます。

言語は論理的読解や趣旨判定などの形式がある

言語には、長文を読んで設問の正誤を判断する「論理的読解(GAB形式)」と、文章の趣旨を素早くつかむ「趣旨判定・趣旨把握(IMAGES形式)」といった形式があります。IMAGES形式は8つの長文に対して32問を10分で解く構成で、1つの長文につき複数の設問に答えながら次々と文章を切り替えていく忙しさがあります。じっくり精読する時間はほとんどないため、設問文を先に読んでから本文の該当箇所を探す読み方に慣れておくと、得点につながりやすくなります。

英語は長文読解が中心

英語は長文読解形式が中心で、言語と同様に短い時間で複数の設問に答えていく構成です。出題される単語や構文自体は基礎的なものが多いものの、時間の制約が厳しいぶん、設問文から先に読んで探すべき情報を絞り込む解き方が有効です。英語が課される企業は限られていますが、外資系企業やグローバル展開をしている企業では出題されやすい傾向があります。

性格検査は「性格」と「意欲」の2科目で構成される

性格検査は、日常の行動特性を尋ねる「性格」と、仕事へのモチベーションの源泉を尋ねる「意欲」の2科目で構成されています。能力検査のように明確な正解・不正解があるテストではありませんが、回答の一貫性が見られる設計になっているため、その場しのぎで答えを取り繕おうとするとかえって矛盾が生じやすくなります。

普段の自分に近い選択肢を素直に選ぶことが、結果的にもっとも安定した回答につながります。

玉手箱とSPIの違いを見分けるポイント

玉手箱とSPIはどちらもWeb受検型の適性検査として広く使われていますが、測定しようとしている内容や時間の使い方はかなり異なります。両者を混同したまま対策を始めると時間配分の感覚がずれてしまうため、違いを押さえておくことが遠回りに見えて近道になります。

測定しようとしている内容が異なる

SPIは言語(国語的な内容)と非言語(数学的な内容)の問題がバランスよく出題され、応募者の基礎的な知的能力や性格を幅広く把握する設計になっています。一方で玉手箱は、計数であれば図表の読み取りや四則逆算といった特定の形式に絞り込んで大量の問題を解かせる設計で、入社後の実務でも求められやすい事務処理のスピードと正確さを測ろうとしている点に特徴があります。

1問あたりにかけられる時間が大きく違う

玉手箱はSPIと比べて1問あたりにかけられる時間が非常に短く、計数の四則逆算では1問あたり11秒ほどしかありません。じっくり考えて解く時間はほぼないと考えておいたほうがよく、スピード重視の対策が欠かせません。SPIの感覚のまま玉手箱に臨むと、序盤で時間を使いすぎて後半の問題にたどり着けないという事態が起こりやすくなります。

受検案内のメールや画面表示で判別する

玉手箱かSPIかは、企業から届く受検案内のメール文面や、実際にログインしたときの画面デザインである程度判別できます。玉手箱は科目ごとに時間が区切られており、次の科目に進むと前の科目には戻れない構成になっているため、受検開始前の説明画面をよく読み、どちらのテストなのかを見極めてから解き始めることが大切です。

玉手箱とC-GAB(テストセンター版)の違い

玉手箱には自宅などから受ける「Web版」のほかに、専用の会場に出向いて受ける「C-GAB」というテストセンター版があります。言語・英語・性格検査の内容は共通していますが、計数の出題形式と受検環境にはいくつかの違いがあります。

電卓が使えるかどうかが大きな分かれ目

Web版の玉手箱では電卓や計算用紙の持ち込みが認められていますが、C-GABでは電卓の使用が認められていません。会場に備え付けの計算用紙のみで計数を解く必要があるため、暗算や筆算のスピードに不安がある場合は、事前に電卓なしで計数の練習をしておくと本番での戸惑いを減らせます。

結果を使い回せるかどうか

C-GABや、AIによる監視のもとで自宅から受けるC-GAB plusでは、一度受けた結果を別の企業の選考に使い回すことが認められています。一方で、従来型のWeb版玉手箱や監視のないWeb-GAB、簡易版のIMAGES形式では、結果の使い回しは基本的に認められていないため、応募する企業ごとに毎回受け直す前提で準備しておく必要があります。

玉手箱を突破するために意識したい対策のポイント

自室の机でノートパソコンに向かい玉手箱を受験している大学生のイラスト

玉手箱は出題形式さえ把握していれば、時間内に解き切るための工夫を積み重ねやすいテストです。ここでは、受検前に押さえておきたい実践的なポイントを紹介します。

STEP1

受検案内のメールや企業のマイページから、計数・言語・英語のどの形式が出題されるかをまず確認します。玉手箱は科目名だけでは中身まで分からないため、可能であれば同じ企業を受けた先輩の情報も参考にすると精度が上がります。

STEP2

出題される形式が分かったら、その形式に絞って繰り返し練習します。四則逆算であれば計算のパターンに、図表の読み取りであれば数値の探し方に慣れておくと、本番での判断スピードが上がります。

STEP3

受検の前日までに、本番で使う電卓やパソコンの通信環境を整えておきます。C-GABの場合は電卓が使えない前提で、暗算や筆算の練習も済ませておくと安心です。

次の問題に進むと後戻りできない点に注意する

玉手箱は一度「次へ」を押すと前の問題には戻れない仕組みになっています。時間がかかりそうな問題を後回しにするという戦略は使えないため、迷った場合はいったん答えを選んで次に進み、あとで見直すという前提を持たずに解き進めるほうが結果的に得点は安定しやすくなります。

出題形式に慣れておくことが最大の近道

玉手箱の対策で効果が出やすいのは、付け焼き刃の知識を増やすことよりも、出題される形式そのものに体を慣らしておくことです。同じ形式の問題を時間を計りながら繰り返し解くことで、初見の問題に対しても解法のパターンを素早く当てはめられるようになっていきます。

玉手箱に関するよくある質問

玉手箱とC-GABはどちらが対策しにくいですか

一概にどちらが難しいとは言い切れませんが、C-GABは電卓が使えないぶん、計数の対策には筆算や暗算の練習が余分に必要になります。逆にWeb版の玉手箱は自宅で受けられる気軽さがあるものの、周囲の生活音などに気を取られやすいという別の難しさもあります。

性格検査は正直に答えるべきですか

回答の一貫性が確認される設計になっているため、企業に好印象を与えようとして答えを作り込むと、かえって矛盾した回答が増えてしまいます。普段の自分の考え方や行動に近い選択肢を選ぶことが、結果的にもっとも自然で安定した回答につながります。

電卓を忘れてしまった場合はどうすればよいですか

Web版の玉手箱であれば、スマートフォンの電卓アプリなど手元にある計算ツールで代用できる場合があります。ただしC-GABは会場受検のため電卓自体が認められておらず、備え付けの計算用紙のみで解く前提になります。忘れ物で慌てないよう、受検方式ごとに使える道具を事前に確認しておくと安心です。

まとめ

玉手箱は、計数・言語・英語のそれぞれに複数の出題形式があり、企業ごとにどの形式が出るかが決まっているテストです。SPIとは時間の使い方や測定内容が異なり、テストセンター版のC-GABとも電卓の可否や結果の使い回しといった違いがあります。まずは自分が受ける企業でどの形式が出題されるのかを確認し、その形式に絞って練習を重ねることが、玉手箱を突破するための一番の近道になります。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

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