自己PR動画の作り方|1分の台本作成と撮影で好印象を残すコツ

就職活動の選考プロセスでは、エントリーシートや面接に加えて「自己PR動画」の提出を求める企業が増えています。文章だけでは伝わりにくい表情や声のトーン、話し方の間の取り方まで採用担当者に届けられる分、準備を怠ると逆に手薄な印象を与えてしまう選考手法でもあります。

この記事では、自己PR動画をこれから撮影する就活生に向けて、台本の組み立て方から撮影環境の整え方、好印象につながる話し方のコツまでを順を追って解説します。1分や30秒といった制限時間ごとの時間配分や、動画の編集がどこまで許容されるかといった、実際に迷いやすい論点も取り上げていきます。

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目次

なぜ「自己PR動画」を提出させる企業が増えているのか

自己PR動画を選考に取り入れる企業が増えている背景には、オンライン面接の普及があります。応募者数が多い企業ほど、一次選考の段階で全員と個別に面接時間を確保するのは難しく、動画であれば応募者側の都合の良いタイミングで撮影・提出してもらえるという利点があるためです。

採用担当者にとっても、書類だけでは判断しにくい話し方の癖や雰囲気を、面接に進む前の段階で確認できるメリットは小さくありません。エントリーシートの文章がどれだけ整っていても、実際に話す姿とのギャップが大きければ、その後の面接評価にも影響してしまいます。つまり自己PR動画は、書類選考の延長ではなく面接の入り口として見られているという前提で準備しておく必要があります。

企業が自己PR動画で見ているポイント

自己PR動画は、話す内容そのものと同じくらい、話し方や表情から伝わる情報が評価の対象になります。ここでは、採用担当者が実際に注目しているとされる3つの観点を整理します。

人柄や雰囲気が伝わるか

書類だけでは分からない素の表情や声のトーンから、応募者がどのような人柄なのかを見極めようとしています。緊張のあまり表情がこわばっている動画よりも、多少たどたどしくても自然な笑顔が見える動画のほうが、面接に進んだ後の印象につながりやすいはずです。

志望度・熱意が感じられるか

テンプレートをそのまま読み上げているような動画は、複数の企業に同じ内容を使い回している印象を与えかねません。提出先の企業や職種を意識した具体例を一つでも盛り込むだけで、志望度の伝わり方は大きく変わります。

話し方から伝わるコミュニケーション力

一方的に話し続けるだけでなく、聞き手を意識した間の取り方や声の抑揚があるかどうかも見られています。台本を丸暗記して早口で読み上げるよりも、要点を押さえたうえで自分の言葉で語りかけるほうが、コミュニケーション力の高さは伝わりやすいでしょう。

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自己PR動画を撮るまでの5ステップ

自己PR動画を撮影するまでの5ステップ(内容決め・台本作成・環境準備・リハーサル・撮影確認)を示す図解

何から手をつければよいか迷う場合は、以下の5つのステップに沿って進めると、内容と撮影環境の両方を漏れなく準備できます。順番を飛ばして撮影から始めてしまうと、後から台本を直すたびに撮り直しが発生しやすいため、まずは内容を固めることを優先しましょう。

STEP

アピールしたい強みや経験を一つに絞ります。長所も実績も欲張って詰め込むと要点がぼやけてしまうため、この動画で最も伝えたいメッセージを一文で言い切れるかを最初に確認しておきましょう。

STEP

指定された制限時間に合わせて台本を作成します。1分の動画であれば300文字前後、30秒であれば150文字前後を目安に、実際に声に出して読んだときの秒数で調整するのがポイントです。

STEP

撮影する部屋の明るさ、背景に映り込むもの、カメラの高さと距離を整えます。生活感のある部屋がそのまま映り込んでいないか、撮影前に一度カメラ越しに確認しておくと安心です。

STEP

台本を声に出して何度か読み、時間内に収まるか、不自然な言い回しがないかを確認します。文字だけを見ているときは気づかなかった読みにくさが、実際に声に出すと見つかることが少なくありません。

STEP

撮影後は音声と映像を通しで見直し、指定されたファイル形式や容量、提出方法に問題がないかを最終確認します。提出直前に慌てないよう、余裕を持ったスケジュールで撮り終えておくことをおすすめします。

台本作成で失敗しないための3つのコツ

台本の完成度は、そのまま動画全体の印象を左右します。撮影の技術以前に、まず言葉として伝わる内容になっているかを確認しておきましょう。

時間配分を先に決めてから書く

多くの企業が1分程度の動画を求めており、その中でも冒頭の挨拶と名乗りに10秒前後、強みを伝える本論に35秒前後、締めの一言に10秒前後という配分が一つの目安になります。文章を書き終えてから時間を測るのではなく、先に配分を決めてから文字数を当てはめていくほうが、後から大幅に削る手間を減らせます。

エピソードは具体的な数字や情景で語る

「粘り強さが強みです」とだけ述べても、聞き手の記憶には残りにくいものです。取り組んだ期間や関わった人数、達成した結果といった具体的な要素を一つ加えるだけで、同じ話でも説得力は大きく変わります。抽象的な形容詞よりも、聞いた人が場面を思い浮かべられる情景描写のほうが記憶に残りやすいと考えておきましょう。

「話し言葉」で書き、声に出して確認する

文章として整っていても、声に出したときに読みにくい台本は少なくありません。書き上げた台本は必ず声に出して読み、区切りの位置や息継ぎのタイミングまで確認しておくと、本番でもスムーズに話せるようになります。

撮影で好印象を残すための工夫

自宅のリビングでスマートフォンを三脚に固定し、台本を手に自己PR動画の撮影リハーサルをする就活生のイラスト

内容が固まったら、次は撮影環境と話し方の工夫です。同じ台本でも、撮り方次第で伝わる印象は大きく変わってきます。

照明と背景で第一印象を整える

顔の表情が暗く沈んで見えると、それだけで元気がない印象を与えてしまいます。窓からの自然光を正面から受けられる時間帯を選ぶか、卓上ライトを顔の高さに近い位置から当てると、表情がはっきり映ります。背景は無地の壁やシンプルなカーテン程度にとどめ、生活感のある家具や私物が映り込まないようにしておきましょう。

目線とハキハキした話し方

画面の中の自分ではなく、カメラのレンズを見て話すことを意識すると、視聴する側からは目が合っているように感じられます。声の大きさとスピードは、普段の会話よりも一段明るく、一段ゆっくりを意識するくらいがちょうどよいバランスです。

服装・小道具は「自然に説明できるか」で選ぶ

服装は、面接に臨む服装に準じて選べば大きく外すことはありません。資料や作品を提示する小道具を使う場合は、なぜそれを見せるのかを一言で説明できるかを基準に選ぶと、唐突な印象を避けられます。説明が長くなりすぎる小道具は、かえって本題の時間を圧迫してしまうため注意が必要です。

撮影に取りかかる前に、次のものを手元に準備しておくと当日の段取りがスムーズになります。

  1. スマートフォンを固定できる三脚またはスタンド
  2. 顔を明るく照らす卓上ライトや自然光が入る窓際の場所
  3. 無地の壁など、生活感の出にくいシンプルな背景
  4. 音声の乱れを防ぐための静かな部屋と、必要であればマイク付きイヤホン
  5. 時間内に収まっているかを確認するタイマーやストップウォッチ

動画の編集はどこまで許容されるか

編集をどこまでしてよいのか迷う就活生は多いようです。まず前提として、企業が募集要項や案内メールで編集の可否について具体的に触れている場合は、その指示に従うのが最も確実です。指示がない場合の判断基準を以下で整理します。

言い間違えた部分を撮り直してつなぎ合わせる、明らかなノイズを除去するといった最小限の編集は、一般的に問題視されにくい範囲と考えられます。一方で、テロップやBGM、フィルターを多用した動画は、企業側が本来見たいと考えている「素の話し方」や「その場での対応力」から離れてしまう可能性があります。編集の技術で内容の薄さを補おうとしていると受け取られると、かえって評価を下げかねません。

迷ったときは、動画選考を実施する目的に立ち返って考えるとよいでしょう。企業が動画を求める理由の多くは、面接前の段階で人柄や話し方の雰囲気を知ることにあります。その目的から外れない範囲で編集を最小限にとどめておけば、大きく方向性を誤ることはないはずです。

自己PR動画に関するよくある質問

スマートフォンで撮影しても問題ないですか

問題ありません。近年のスマートフォンのカメラは十分な画質を備えており、実際に多くの就活生がスマートフォンで撮影しています。画質そのものよりも、照明の当たり方や音声のクリアさのほうが、動画の印象を大きく左右する要素です。

台本はすべて暗記すべきですか

一言一句を丸暗記する必要はありません。暗記に意識が向きすぎると、視線が定まらなくなったり、抑揚のない棒読みになったりしがちです。伝えたい要点と話す順番だけを頭に入れておき、細かい言い回しはその場で自分の言葉に置き換えるくらいの余裕を持っておくと、自然な話し方になります。

撮り直しは何度でもしていいですか

企業から回数の指定がなければ、納得できるまで撮り直しても問題ありません。ただし、撮り直しを重ねすぎると疲れが表情に出て、かえって最初の頃より硬い印象になってしまうこともあります。3回前後撮ってみて改善が見られない場合は、一度休憩を挟むか、台本自体を見直すサインと捉えるとよいでしょう。

提出前に最終確認すべき点は何ですか

指定されたファイル形式・容量・時間制限を満たしているか、音声と映像がずれていないか、ファイル名の指定があればそれに従っているかを確認しましょう。提出用のリンクやメールアドレスを間違えていないかも、送信前に必ず見直しておきたいポイントです。

準備の丁寧さが自己PR動画の説得力になる

自己PR動画は、話す技術そのものよりも、内容を絞り込む準備の丁寧さが結果に表れやすい選考手法です。伝えたいことを一つに絞り、時間配分を決めてから台本を書き、声に出して確認するという順番さえ守れば、撮影の巧拙にかかわらず内容は十分に伝わります。

編集や小道具といった見た目の工夫は、あくまで内容を補うための手段です。照明や背景といった環境面を整え、カメラの前で自然に話せる状態を作ったうえで、この記事で紹介したステップを一つずつ実践してみてください。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

著書: 『AI時代のネット風評被害対策』(Kindle出版) ↗

発信活動: ネット風評被害対策に関する情報をnoteでも発信しています。 note ↗

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