四季報の種類は5つ|就職四季報3版と会社四季報を比較整理

「四季報」と一言でいっても、書店で手に取ったものが投資家向けなのか就活生向けなのか、パッと見分けられない人は少なくありません。就職四季報という名前を知っていても、実際には総合版、優良・中堅企業版、企業研究・インターンシップ版という複数の版が存在し、さらに株式投資でおなじみの会社四季報や業界地図まで含めると、四季報というシリーズ全体は決して単純な一冊ではないことが分かります。この記事では、四季報シリーズ全体の種類を整理したうえで、就活生が実際にどれを手に取ればよいのかを目的別に解説します。

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目次

四季報は「投資家向け」と「就活生向け」の2系統に分かれる

四季報の全体像を示す図解。投資家向けの会社四季報・業界地図と、就活生向けの総合版・優良中堅版・インターン版を比較

そもそも四季報には、株式投資家に向けた会社四季報のグループと、就活生に向けた就職四季報のグループという、読者層のまったく異なる2つの系統が存在します。検索結果に投資関連の情報と就活関連の情報が入り混じって出てくるのは、このためです。

会社四季報グループは株式投資家のための情報誌

会社四季報は、東洋経済新報社が発行する株式投資家向けの情報誌シリーズです。全上場企業を対象に、担当記者が独自に取材した業績の2期先予想を掲載しており、投資判断の材料として長年利用されてきました。就活生がこのグループに触れる機会があるとすれば、志望企業の経営状況や業界内での立ち位置を調べる目的で使うケースがほとんどでしょう。

就職四季報グループは企業研究・就活準備のための情報誌

一方の就職四季報は、同じ東洋経済新報社が発行しながらも、対象読者を就活生に絞った別のシリーズです。掲載されているのは業績の予想数値ではなく、平均年収や3年後離職率、有給消化日数、採用実績校といった、働く側が知りたいデータが中心になっています。「四季報の種類」という検索で多くの人が本当に知りたいのは、主にこの就職四季報グループの版の違いだと考えられます。

会社四季報グループの2つの刊行物

まず投資家向けの会社四季報グループから、簡単に押さえておきましょう。就活生であっても、業界研究の場面ではこのグループの情報が役立つ場面があります。

会社四季報(本誌)は年4回、全上場企業を2期予想付きで掲載

会社四季報の本誌は、春号(3月発売)・夏号(6月発売)・秋号(9月発売)・新春号(12月発売)の年4回発行されており、発行のたびに全上場企業の業績や財務内容が更新されます。担当記者が企業への取材をもとに独自の業績予想を行っている点が特徴で、この予想精度の高さから株式投資のバイブルと呼ばれてきました。就活生にとっては専門的で読み込むのに時間がかかる内容ではあるものの、志望企業の規模や直近の業績推移を一次情報として確認できる数少ない資料のひとつです。

「会社四季報」業界地図は年1回、194業界を1冊で俯瞰

会社四季報のシリーズには、年1回発行される「会社四季報」業界地図という関連書籍もあります。2026年版では過去最多となる194業界を収録しており、業界ごとの主要企業の勢力図やシェア、企業同士の提携関係が図解でまとめられているのが特徴です。シリーズ累計は280万部を超え、投資家だけでなく業界研究をしたい就活生にも定番の一冊として選ばれています。文字ばかりの本誌よりも図で業界の構造をつかみやすいため、業界研究を始めたばかりの段階では、こちらから読み始めるのも有効な方法です。

就職四季報グループは現在3つの版に整理されている

ここからが、この記事の本題である就職四季報の版の違いです。2027-2028年版の時点で、就職四季報は総合版、優良・中堅企業版、企業研究・インターンシップ版という3つの版に整理されています。

総合版は約1,300社を掲載する企業研究の定番

総合版は、編集部が厳選した各業界の人気企業・大手企業を中心に、約1,300社の情報を掲載しています。掲載企業から広告料を受け取らず、独自調査によって収集したデータのみで構成されている点が大きな特徴で、企業の公式発表だけでは見えにくい実態に近づける資料として、就活生にもっとも広く使われている版です。価格は2,310円です。

優良・中堅企業版は対象を約4,500社へ広げた版

優良・中堅企業版は、総合版が主に扱う上場企業だけでなく、中堅企業やベンチャー企業まで対象を広げ、約4,500社を掲載しています。一社あたりの情報量は総合版より絞られていますが、待遇や働きやすさに関わる基本的なデータは押さえられており、大手企業だけでなく中堅・中小企業まで幅広く比較したい就活生に向いています。価格は総合版と同じ2,310円です。

企業研究・インターンシップ版は約1,200社とインターン情報を掲載

企業研究・インターンシップ版は、約1,200社のインターンシップ実施情報に加えて、企業や業界を調べる際の基本的な考え方をまとめた版です。就活を本格的に始める前の大学3年生や、インターンシップの応募先を探している段階の学生に向いています。価格は1,980円で、他の2版よりもやや手に取りやすい設定になっています。

「働きやすさ・女性活躍版」は2026-2027年版で休刊に

かつて就職四季報には、女性の働きやすさに関する情報に特化した女子版、その後名称を変更した働きやすさ・女性活躍版という版も存在していました。産休・育休の取得実績や女性管理職の人数、女性総合職の配属先といった、他の版では詳しく扱われないデータがまとめられており、女子学生を中心に支持されてきた一冊です。

この働きやすさ・女性活躍版は、東洋経済STOREの公式発表により2026-2027年版をもって休刊となりました。休刊後は、掲載していた情報の一部が総合版に統合されるほか、公式サイトであるシキホー!Mineでも随時公開していく方針が示されています。独立した一冊としては手に入らなくなったものの、女性の働きやすさに関する情報そのものがなくなったわけではないので、志望企業を調べる際は総合版とシキホー!Mineの両方をあわせて確認するとよいでしょう。

目的別に見る、自分に合う四季報の選び方

大学生が自室の机で就職四季報らしき書籍を数冊広げ、付箋を貼りながら見比べている様子

ここまでの内容を踏まえ、自分がどの四季報を手に取るべきか、目的別に整理してみましょう。複数冊を併用する前提で見ておくと、企業研究の抜け漏れを防ぎやすくなります。

  1. 大手・人気企業を中心に幅広く比較したい場合は就職四季報 総合版
  2. 中堅企業やベンチャーまで視野を広げたい場合は就職四季報 優良・中堅企業版
  3. インターン先を探している、企業研究の初期段階であれば企業研究・インターンシップ版
  4. 業界全体の構造やシェアをざっくりつかみたい場合は「会社四季報」業界地図
  5. 志望企業の業績や財務内容を一次情報で確認したい場合は会社四季報(本誌)

一冊に絞りきれない場合は、まず総合版で気になる企業の全体像をつかみ、業界研究が必要になった場面で業界地図を併用するという組み合わせが、就活生にとってもっとも汎用性の高い使い方です。優良・中堅企業版とインターンシップ版は、志望業界が固まってきた段階で追加すれば十分に間に合います。

印刷版を持ち歩けない人のためのWeb版という選択肢

就職四季報も会社四季報も、印刷版はいずれも数百ページにおよぶ厚みのある書籍です。持ち歩きや保管の負担を減らしたい場合は、Web版という選択肢もあります。

シキホー!Mineは就職四季報編集部が運営する無料の就活情報サイト

シキホー!Mineは、就職四季報の編集部が運営するWebメディアで、就活の軸の決め方やガクチカの書き方、初任給が高い企業のランキングといった記事を無料で読めます。前述のとおり、休刊した働きやすさ・女性活躍版の情報も今後はこちらで補われていく方針が示されており、印刷版を買わない人でも一定の情報にアクセスできる窓口になっています。

会社四季報オンラインには3つのプランがある

投資家向けの会社四季報にも、会社四季報オンラインというWeb版が用意されています。業界地図の閲覧が中心のエントリープラン、雑誌の四季報の内容を網羅するベーシックプラン、Web限定機能まで含めたプレミアムプランの3段階に分かれており、必要な情報の範囲に応じて選べる仕組みです。就活生が本格的に契約する必要は薄いものの、志望企業の詳細な財務データまで確認したい場合には検討の余地があります。

四季報の種類に関するよくある質問

ここでは、四季報の種類について就活生からよく寄せられる疑問をまとめました。

就活生は就職四季報だけ読んでおけば十分ですか

企業研究の基本情報を集める段階であれば、就職四季報の総合版か優良・中堅企業版だけでも十分に役立ちます。ただし、志望企業の業績推移や業界内での立ち位置まで詳しく知りたい場合は、会社四季報や業界地図もあわせて確認すると、面接での受け答えに厚みが出ます。

就職四季報は毎年買い替える必要がありますか

就職四季報は年1回改訂される年度版のため、掲載データは発行時点のものです。志望企業の採用人数や離職率といった数値は年によって変動するため、就活を始めるタイミングでその年の最新版を用意しておくことをおすすめします。

四季報は書店以外でも入手できますか

就職四季報・会社四季報とも、東洋経済新報社の公式ストアや大手書店のオンラインショップ、電子書籍ストアで購入できます。就職四季報の公式ページでは、各版の最新の掲載企業数や価格も確認できるので、購入前に目を通しておくと安心です。

まとめ

四季報と一口にいっても、投資家向けの会社四季報グループと、就活生向けの就職四季報グループでは、掲載されている情報も対象読者もまったく異なります。就職四季報だけを見ても、総合版、優良・中堅企業版、企業研究・インターンシップ版という3つの版があり、それぞれ掲載企業数や対象企業の規模が異なるため、自分の企業研究の目的に合わせて選ぶことが大切です。

かつて存在した働きやすさ・女性活躍版のように、版そのものが休刊になることもあるため、購入前には公式ページで最新のラインナップを確認したうえで、自分の就活の進み具合に合った一冊を手に取ってみてください。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

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