小田急不動産株式会社は、東京都渋谷区初台に本社を置く小田急グループの総合不動産会社です(以下、小田急不動産)。この記事では、公式採用サイトや求人票などの公開情報をもとに、募集職種・初任給や年収例・休日や勤務時間・応募の窓口といった、応募前に確かめておきたい条件を整理しました。
掲載した数値は、いずれも公式サイトや求人媒体で確認できた事実にしぼり、出典を明記しています。求人票の給与や休日は掲載時点のモデルなので、最新の募集要項とあわせて読むと、働き方の実像がつかみやすくなるでしょう。
会社の事業内容や働く環境の全体像は「小田急不動産株式会社はどんな会社?事業内容・評判・採用を調査」で詳しく解説しました。本記事はその続編として、求人と年収の実務情報だけをまとめました。
小田急不動産株式会社の求人・採用の全体像

小田急不動産は、分譲・賃貸・仲介・投資開発・買取再販という5つの事業を、小田急線の沿線を中心に手がけている会社です。親会社は東証プライム上場の小田急電鉄で、小田急不動産はその完全子会社にあたります。事業や社風といった会社の全体像は姉妹記事にまとめているため、ここからは求人と採用の入り口を先に押さえておきましょう。
採用は新卒と中途の2本立てになっています。新卒は総合職正社員を、公式の新卒採用サイト(entry 2027・2028のマイページ)とマイナビ2027で募集していました。中途は、売買仲介の経験者を対象にした「小田急の仲介」のキャリア採用サイトや、エン転職などの求人媒体を通じた募集が中心です。
中途採用の比重は年々高まっています。会社が公表する正規雇用の中途採用比率は、2021年度64%・2022年度65%・2023年度75%と推移しました(出典: 小田急不動産 中途採用比率の公表資料、2024年4月1日公表)。新卒をじっくり育てる採用と、経験者を迎える中途採用の両方に門戸がある会社だといえるでしょう。
募集職種と仕事内容
まず、新卒で募集しているのは総合職正社員です。職務を限定せず、分譲・賃貸・仲介・投資開発・買取再販の各事業であらゆる業務を経験する形になっています。用地の取得や商品企画、マンションの分譲販売、オフィス・住宅の賃貸運営、法人・個人の不動産仲介まで、配属によって担当は大きく変わると考えておきましょう(出典: 小田急不動産 新卒採用サイト 募集要項、2026年7月時点)。
中途では、売買仲介の経験者採用が採用の柱でした。「小田急の仲介」のキャリア採用サイトでは、配属先を仲介事業本部 仲介営業部とし、店舗での売買仲介営業を担う人材を「若干名」募集しています(出典: 小田急の仲介 キャリア採用 募集要項、2026年7月時点)。このほか、エン転職などの求人媒体では、賃貸営業や事務職などの求人票も過去に掲載されていました。求人票ごとの仕事内容は、次のように分かれています。
| 職種(求人票) | 雇用形態 | 仕事内容の要点 |
|---|---|---|
| 売買仲介法人営業 | 正社員 | 法人向けの不動産売買仲介・ソリューション提案(個人ノルマなしと記載) |
| 反響メインの賃貸営業スタッフ | 正社員 | 問い合わせ反響をもとにした賃貸の接客・契約(未経験・第二新卒歓迎と記載) |
| 不動産仲介営業 | 契約社員 | 売買仲介営業(インセンティブ制) |
出典: エン転職 掲載の小田急不動産 求人情報ほか(2026年7月時点。いずれも閲覧時点で掲載を終了した過去の求人票)
このように、同じ小田急不動産の求人でも、正社員か契約社員か、どの事業に配属されるかで仕事の中身は変わってきます。総合職として用地取得や開発に携わる仕事と、店舗で仲介・賃貸の接客を担う仕事では、求められる経験も評価のされ方も別物だと理解しておきましょう。
年収・給与のデータ
ここでは、初任給や年収例など、給与に関する数字を出典ごとに整理します。会社が正社員全体の平均年収を公表している情報は見当たらなかったため、会社公表の初任給・手当と、求人票の年収例、口コミ集計サイトの平均値の3つに分けて見ていきましょう。
会社が公表している初任給・手当
新卒総合職の初任給は、大学院卒・大卒ともに月給30万円です(2026年度実績)。これは2026年3月に発表された人的資本の強化策で、前年度から引き上げられた金額でした。昇給は年1回、賞与は年2回(2025年度実績)とされ、宅地建物取引士(月額5,000円)や1級建築士(月額10,000円)などの特殊技能手当も設けられています(出典: 小田急不動産 新卒採用サイト 募集要項、2026年7月時点)。
求人票に載っていた年収例
中途向けの求人票には、経験年数に応じた年収例が示されていました。以下は閲覧時点で掲載を終了した過去の求人票の記載であり、現在の募集条件を示すものではない点に注意してください。応募を検討する際は、必ず最新の募集要項で確かめましょう。
| 職種(求人票) | 月給(最低保証など) | 年収例 |
|---|---|---|
| 売買仲介法人営業(正社員) | 月給21万6千円以上+賞与年2回 | 500万円/26歳(入社4年)、650万円/32歳(入社10年)、820万円/38歳(入社16年) |
| 反響メインの賃貸営業スタッフ(正社員) | 月給21万円以上+賞与年2回+各種手当 | 350万円/2年目、450万円/5年目、500万円/10年目 |
| 不動産仲介営業(契約社員) | 入社3ヶ月 月給27万円/4ヶ月目以降 月給21万〜25万円+インセンティブ | 入社1年目 555万円(固定給25万円+インセンティブ総額255万円/仲介手数料実収入2,000万円の場合) |
出典: エン転職 掲載の小田急不動産 求人情報(売買仲介法人営業/反響賃貸営業/不動産仲介営業、2026年7月時点・いずれも掲載終了)
年収例を見ると、正社員の営業職では経験を重ねるほど年収が上がるモデルが描かれていました。契約社員の仲介営業はインセンティブの比重が大きく、年収例の555万円も「仲介手数料の実収入が2,000万円の場合」という条件つきの試算です。固定給とインセンティブのどちらが厚いかは雇用形態で大きく異なるため、年収例の数字だけでなく、その前提条件までセットで読み取ることが大切でしょう。
集計サイトが示す平均年収の目安
会社公表の平均年収がないため、参考として社員・元社員の回答を集めた集計サイトの数値も見ておきます。これらは会社の公式発表ではなく、登録ユーザーの回答をサイトが集計したものです。回答者が十数〜30人ほどと少ないので、目安として押さえておきましょう。
| 集計サイト | 平均年収 | 回答者数・平均年齢 |
|---|---|---|
| エン カイシャの評判 | 561万円 | 15人・平均38.4歳 |
| OpenWork | 665万円 | 31人・平均32歳 |
| OpenMoney | 742万円 | 13人・平均30.8歳 |
出典: エン カイシャの評判/OpenWork/OpenMoney(いずれも2026年7月時点の集計値)
3つのサイトの平均年収は561万〜742万円と幅があり、集計元やサンプルによって数字はばらついています。回答者数が少ない集計値を一つの平均額と決めつけるのは危険です。求人票の年収例(30代で650万円など)や、会社公表の初任給30万円とあわせて、複数の材料からレンジ(幅)として捉えるのがよいでしょう。
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働き方・勤務条件
次に、休日や労働時間など、制度と数字で確認できる勤務条件を見ていきます。勤務時間は配属先で異なり、本社が9:30〜18:00、営業店舗・販売センターが10:00〜18:30、支店が9:00〜17:30で、いずれも実働7.5時間・休憩1時間です(出典: 小田急不動産 新卒採用サイト 募集要項、2026年7月時点)。
残業と休暇の実績は公式に公表されています。月平均の所定外労働(残業)は、2023年度16.9時間・2024年度17.3時間・2025年度16.9時間でした。有給休暇の平均取得日数は、2023年度13.3日・2024年度12.5日・2025年度11.9日と公表されています。求人票では年間休日を「122日」、休日を「完全週休2日制」と記載していましたが、これは掲載終了の求人票の値であり、会社統一の公表値としての年間休日数は募集要項に明記が見当たりませんでした(出典: 小田急不動産 新卒採用サイト 募集要項、2026年7月時点)。
育児と両立するための制度も整えられています。育児休業の取得率は、2025年度実績で女性100%・男性85.7%でした。時短勤務は小学4年生までの子を持つ社員が対象で、30分単位で1日最長90分まで短縮できます。平均勤続年数は12.4年(2025年度実績)で、新卒入社者の離職者数は2023〜2025年の入社者がいずれも0名(2026年3月31日時点)と公表されており、腰を据えて長く働く社員が多い会社だとうかがえるでしょう(出典: 小田急不動産 新卒採用サイト 募集要項、2026年7月時点)。
福利厚生では、住まいと自己啓発の支援が目立ちます。小田急グループが共同利用する独身寮「グループレジデンス」に月額1万円で入居できる仕組みや、入社15年目・25年目の勤続表彰休暇(5日間+商品券10〜20万円)、失効前の有給を最大60日ためられるストック休暇制度などが用意されています。宅地建物取引士の資格取得支援は内定者の段階から受けられ、スポーツクラブの法人契約(全国5,857ヶ所)や無料eラーニング(1,700講座)も案内されていました。制度は数が多いので、自分が使いたいものを募集要項で具体的に確認しておくと、入社後のギャップを減らせるでしょう。
選考フロー・面接の傾向
選考の具体的なステップ数や面接回数について、公式サイトや求人媒体で公開されている情報は見当たりませんでした。そのため、ここでは応募の窓口と、募集要項で確認しておきたい点を整理します。面接の内容や回数は、応募先の窓口で最新情報を確かめるのが確実でしょう。
新卒の場合、応募の入り口は公式の新卒採用サイトです。「entry 2027」「entry 2028」のマイページからエントリーでき、マイナビ2027にも情報が掲載されています。インターンシップの案内もあるため、本選考の前に会社を知る機会として活用してもよいでしょう。
中途で売買仲介営業を志望する場合は、「小田急の仲介」のキャリア採用サイトが窓口になります。応募資格は「売買仲介営業の経験者」「営業職の経験者」「高い志を持ち、売買仲介営業職に挑戦したい方」のいずれかに該当することとされ、宅地建物取引士は未取得でも入社後に取得する形(資格取得支援あり)、普通自動車第一種運転免許が必須と記載されていました(出典: 小田急の仲介 キャリア採用 募集要項、2026年7月時点)。そのほかの職種は、エン転職などの求人媒体を経由して募集される場合があります。応募前には次の3点を確かめておきましょう。
志望する職種の募集が「今」あるかを、公式採用サイトや求人媒体で確認する(本記事で参照した求人票は掲載終了のものを含みます)
雇用形態(正社員・契約社員)、勤務地、応募資格、必要な資格・免許を募集要項で読み込む
選考の流れ・面接回数は公開されていないため、エントリー後に採用担当へ直接たずねる
小田急不動産株式会社の求人を検討するときのチェックポイント
最後に、求人票や募集要項のどこを見ればよいかを、確認ポイントとしてまとめます。給与や休日の数字は情報源によって前提が違うため、次の観点で読み解くと判断を誤りにくくなるでしょう。
- 初任給・賞与・昇給は「最新の実績」を見る。初任給は2026年度実績で月給30万円に引き上げられており、公表年度を確認する
- 求人票の年収例は「掲載時点のモデル」。本記事の年収例は掲載終了の求人票の値で、現在の募集条件は最新の求人票で確かめる
- 雇用形態と入社経路で待遇が変わる。正社員か契約社員か、固定給かインセンティブ中心かで年収の構造が異なる
- 勤務時間・転勤の有無は配属先しだい。本社・店舗・支店で始業時刻が違い、中途の仲介営業は「転勤なし」と記載されていた
- 宅地建物取引士は取得支援と取得の前提がある。内定者時から受講でき、中途の仲介職では入社後の取得を求められる
- 別法人と取り違えない。親会社の小田急電鉄や、グループの小田急商事などとは別の会社なので、求人を調べる際に混同しない
これらは、公式の募集要項・求人媒体・会社説明会や面接で一つずつ確かめれば、いずれも解消できる点です。数字の背景まで質問して埋めていけば、入社後の「思っていた条件と違う」を防ぎやすくなるでしょう。
よくある質問
- Q. 小田急不動産の年収はどのくらいですか?
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A. 会社公表の平均年収は見当たりませんが、新卒総合職の初任給は大学院卒・大卒ともに月給30万円(2026年度実績)です。中途の求人票では、売買仲介法人営業で「650万円/32歳(入社10年)」などの年収例が示されていました(掲載終了の求人票)。口コミ集計サイトの平均年収は561万〜742万円(回答者13〜31人)と幅があり、職種や年代で差が出ると考えられます。
- Q. 新卒採用はありますか。どんな職種を募集していますか?
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A. 新卒採用はあり、職務を限定しない総合職正社員を募集しています。分譲・賃貸・仲介・投資開発・買取再販の各事業を経験する形で、募集学科は全学部・全学科とされていました。応募は公式の新卒採用サイト(entry 2027・2028)やマイナビ2027から行えます。
- Q. 中途採用や未経験からの応募はできますか?
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A. 中途採用にも力を入れており、正規雇用の中途採用比率は2023年度で75%まで高まっています。売買仲介の経験者採用が中心ですが、「高い志を持ち挑戦したい方」も応募対象とされ、宅地建物取引士は入社後の取得でもよいと記載されていました。求人媒体では未経験歓迎の賃貸営業求人が掲載されたこともあります。最新の募集は公式サイトと求人媒体でご確認ください。
- Q. 勤務地や転勤はどうなっていますか?
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A. 勤務地は本社(初台)と小田急沿線の各店舗・営業センター、仙台支店などです。新卒の総合職は幅広い勤務地が想定される一方、中途の仲介営業の募集要項には「転勤なし」と記載されていました。始業時刻は本社9:30、店舗10:00、支店9:00と配属先で異なるため、応募する求人ごとに確認するとよいでしょう。
- Q. 選考の流れや面接回数を知りたいのですが?
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A. 選考ステップや面接回数は、公式サイトや求人媒体では公開されていませんでした。新卒は公式採用サイトのマイページ、中途仲介は「小田急の仲介」キャリア採用サイトがエントリーの窓口です。具体的な流れはエントリー後に採用担当へ直接たずねるのが確実でしょう。
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