営業職のブラック企業の見分け方|公開された職場情報の調べ方

営業の仕事に就くとき、あるいは別の会社へ移ろうと考えるとき、まず気になるのが「働きやすい会社をどう見分けるか」という点ではないでしょうか。

営業の仕事は、扱う商材や顧客の種類によって働き方が大きく変わります。個人の成果が数字で見えるため、目標の置き方や評価の仕方が働きやすさに直結しますが、そうした部分は求人票にほとんど書かれていません。

この記事では、働きやすい会社に共通する特徴と、その特徴を国が用意している制度や公的なデータで確認する具体的な方法について、就活キャリア研究所の視点で整理しました。

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目次

営業職で働きやすい会社を探すのが難しい理由

会社選びに入る前に、この分野が置かれている状況を押さえておくと、求人票の読み方が変わってきます。

成果の測り方が会社ごとに大きく違う

同じ営業という言葉でも、既存の取引先を回る仕事と新規の顧客を開拓する仕事では、一日の過ごし方も心の負荷も変わります。目標がどう決まり、届かなかったときにどう扱われるのかは会社ごとに差が大きく、求人票の「未経験歓迎」「頑張りが評価されます」といった表現だけでは判断できません。

給与の形が複雑になりやすい

基本給に加えて歩合給やみなし残業代を組み合わせた形が採られることが多く、提示された総額のうち確実に受け取れる部分がどこまでなのかが見えにくくなりがちです。内訳を尋ねたときの説明の具体性は、会社の姿勢が表れやすい部分です。

求人票の条件だけでは実態が読み取りにくい

年間休日数や月給の欄は、あくまで会社が示した条件です。実際の残業時間や人の定着ぶりまでは書かれていないことがほとんどです。ただ、こうした情報は国の仕組みを使えば調べられる場合があります。

営業職のブラック企業を見分けるチェックポイント

営業の会社を見極める4つの視点(職場情報・残業時間・給与の内訳・公表の有無)を示すインフォグラフィック

求人票や面接だけでは判断しづらい会社の実態も、いくつかの共通したチェックポイントに注目すると見えてきます。ここでは代表的な特徴を整理します。

  1. 職場情報の提供を求めたときに応じてくれる
  2. 残業時間や定着の状況を数字で答えられる
  3. 給与の内訳が明示されている
  4. 目標の決まり方と未達のときの扱いが説明される
  5. 労働関係法令の違反で公表されていない
  6. 面接での質問に具体的な回答が返ってくる

職場情報の提供を求めたときに応じてくれる

若者雇用促進法により、新卒者の募集を行う企業には、企業規模を問わず幅広い情報提供の努力義務があり、応募者などから求めがあった場合には、募集・採用に関する状況、職業能力の開発・向上に関する状況、企業における雇用管理に関する状況という3つの類型ごとに1つ以上の情報を提供する義務があります(厚生労働省)求めても具体的な情報が出てこない場合は、その対応自体が判断材料になります。

残業時間や定着の状況を数字で答えられる

厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、新卒者等の採用・定着状況、中途採用比率、男女の平均継続勤務年数の差異、従業員の平均年齢、月平均所定外労働時間、雇用管理区分ごとの一月当たりの労働者の平均残業時間といった項目を調べられます(厚生労働省)。掲載されている会社であれば、面接前に数字を押さえておけます。

給与の内訳が明示されている

歩合給がどう計算されるのか、みなし残業代が何時間分を含むのか、超えた分は別途支払われるのかを、応募の段階で書面で確認しておきたいところです。内訳を尋ねても曖昧な返答しか得られない場合は、慎重に判断したほうが安全です。

労働関係法令の違反で公表されていない

ハローワークでは、一定の労働関係法令違反があった事業所を新卒者などに紹介することのないよう、こうした事業所の新卒求人を一定期間受け付けない仕組みがあります(厚生労働省)。対象になるのは、1年間に2回以上同じ条項の違反で是正勧告を受けた場合、違法な長時間労働を繰り返している企業として公表された場合、対象となる条項の違反で送検され公表された場合などです。

公開されている情報で会社を確かめる具体的な方法

明るいオフィスでノートパソコンを見ながら複数の会社の条件を紙に書き出して比べる求職者のイラスト

気になる会社が見つかったら、応募する前に公開されている情報をたどっておくと判断材料が増えます。次の3つのステップで確認してみてください。

STEP1

厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」で、気になる会社の職場情報を検索します(厚生労働省)。月平均所定外労働時間や平均継続勤務年数といった項目を、複数の会社で並べて比べられます。

STEP2

応募先に対して、若者雇用促進法にもとづく職場情報の提供を求めます(厚生労働省)。3つの類型ごとに1つ以上の情報を提供する義務があるため、遠慮せずに尋ねてかまいません。

STEP3

厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、職種や年齢層ごとの賃金の水準を確かめます(厚生労働省)。歩合給を含めた提示額が、世の中の水準からどのあたりに位置するのかを把握しておけます。

会社選びに関するよくある質問

会社に職場情報の提供を求めてもよいのですか

かまいません。若者雇用促進法により、新卒者の募集を行う企業には、応募者などから求めがあった場合に3つの類型ごとに1つ以上の情報を提供する義務があります(厚生労働省)

残業時間はどこで調べられますか

厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」に、月平均所定外労働時間や雇用管理区分ごとの一月当たりの労働者の平均残業時間といった項目が掲載されています(厚生労働省)

法令違反があった会社の求人は出回らないのですか

ハローワークでは、一定の労働関係法令違反があった事業所の新卒求人を一定期間受け付けない仕組みがあります(厚生労働省)。ただし対象は新卒求人であり、すべての募集が止まるわけではありません。

歩合給がある会社は避けたほうがよいですか

一概には言えません。計算の方法が明確で、基本給だけでも生活が成り立つ水準であれば、成果が収入に反映される仕組みとして受け止められます。計算方法と基本給の額を書面で確認したうえで判断しましょう。

印象より「公開された数字」で選ぼう

営業職の会社選びでは、募集の言葉づかいや面接の雰囲気につい影響されがちです。ただ、実際の働きやすさを左右するのは、残業の量や人の定着ぶりといった、数字で表せる部分です。

公開されている事実は、誰でも同じ手順でたどれます。求人票の印象だけで決めてしまう前に、こうした事実を一つずつ確かめ、自分が続けられる働き方に近い会社を見極めていきましょう。

この記事の著者情報

株式会社ネット風評被害対策 代表取締役 内村淳

ネット風評被害対策の専門家として15年以上の実績を持つ。
風評被害誹謗中傷対策・サジェスト対策・逆SEO対策・SNS炎上対応など、企業のWebリスク解決を累計10,000社以上支援。
ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
現在、日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。

著書: 『AI時代のネット風評被害対策』(Kindle出版) ↗

発信活動: ネット風評被害対策に関する情報をnoteでも発信しています。 note ↗

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