工作機械業界の大手企業ランキング|上位8社の売上と海外で働く人

「工作機械の大手といえば、DMG森精機やオークマ、牧野フライス製作所」。3社とも、有価証券報告書で工作機械を主な事業に挙げている会社です。ところが、工作機械を作っている会社には、自動車部品が主力のジェイテクトや、CNCシステムとロボットが主力のファナックも含まれ、板金機械が中心のアマダも工作機械の業界団体に入っています。どの会社を工作機械の会社と数えるかで、ランキングの顔ぶれは変わります。

日本工作機械工業会の会員で東証に上場し、工作機械などの金属を加工する機械の事業が売上の半分を超える会社を、2026年10月27日時点で最新の有価証券報告書の売上高で並べると、1位はDMG森精機の5,149億円です。2位はアマダの4,373億円、3位は牧野フライス製作所の2,611億円、4位はオークマの2,358億円です。DMG森精機は2025年12月期、ほかの3社は2026年3月期の数字で、上位8社はどれも、売上の半分以上を日本の外で上げています。

本記事では、上位8社の売上高・従業員数・平均年間給与を有価証券報告書の原文から並べ、工作機械に入る機械の範囲、海外で働く人の数、自分で確かめる手順まで、就活キャリア研究所の視点で順を追ってお伝えします。

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目次

工作機械業界の大手企業ランキング上位8社

工作機械業界の大手企業を売上高の大きい順に並べると、上位8社は次のとおりです。数字は各社の有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」にある連結の数字で、DMG森精機とソディックは2025年12月期、ほかの6社は2026年3月期です。億円未満は切り捨てています。

  1. DMG森精機:5,149億円
  2. アマダ:4,373億円
  3. 牧野フライス製作所:2,611億円
  4. オークマ:2,358億円
  5. ツガミ:1,291億円
  6. ソディック:805億円
  7. アイダエンジニアリング:786億円
  8. 岡本工作機械製作所:425億円

このうちDMG森精機、アマダ、ツガミの3社は国際会計基準(IFRS)で連結財務諸表を作っており、表の行の名前は「売上高」ではなく「売上収益」です。以下では、3社の売上収益も含めて売上高と呼びます。

対象にしたのは、日本工作機械工業会の会員名簿に載っている会社です(日本工作機械工業会)。このうち、日本取引所グループの東証上場銘柄一覧の2026年9月末の版に載っている会社を選びました(日本取引所グループ)。さらに、有価証券報告書の売上の内訳で、工作機械や板金機械、プレス機械など金属を加工する機械の事業が連結の売上高の半分を超える会社に絞っています。9位は高松機械工業の127億円、10位は和井田製作所の66億円で、どちらも2026年3月期です(金融庁)。

売上高4,000億円を超える2社

DMG森精機は、5軸加工機や複合加工機、マシニングセンタなどの工作機械に、ソフトウエアや保守のサービスを組み合わせて提供する会社です。2013年10月に森精機製作所から社名を変え、2015年4月にはドイツのDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFTを連結の対象にしました。議決権の所有割合は89.6%です。連結の従業員数は14,026人です(DMG森精機有価証券報告書)。

アマダは、金属加工機械と金属工作機械の2つを報告セグメントにしている会社です。2026年3月期の売上収益4,373億円のうち2,968億円を、レーザマシンやプレスブレーキなどの板金部門が占めます。帯鋸盤や研削盤などの切削・研削盤部門は454億円です。連結の従業員数は9,872人です(アマダ有価証券報告書)。

売上高2,000億円台の2社

牧野フライス製作所は、工作機械の製造・販売・サービスを事業とする会社で、1966年10月にマシニングセンタの国産第一号機を開発したと沿革に書いています。連結の従業員数は4,777人です(牧野フライス製作所有価証券報告書)。

オークマは、NC旋盤やマシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤などの工作機械の製造・販売を主な事業にしています。連結子会社は16社で、連結の従業員数は4,101人です(オークマ有価証券報告書)。

売上高400億〜1,300億円の4社

ツガミは、日本と中国を中心に、自動旋盤や研削盤、マシニングセンタ、転造盤を作って売る会社です。売上高は2024年3月期の839億円から2026年3月期の1,291億円へ、2年で1.5倍になりました。連結の従業員数は3,515人です(ツガミ有価証券報告書)。

ソディックは、放電加工機やマシニングセンタ、金属3Dプリンタなどの工作機械事業が、売上高805億円のうち583億円を占める会社です。射出成形機を扱う産業機械事業と、製麺機などを扱う食品機械事業も持っています。連結の従業員数は3,272人です(ソディック有価証券報告書)。

アイダエンジニアリングは、金属加工機械のうちプレス機械を主力とする鍛圧機械と、プレス加工を自動化する装置などを作る会社です。連結の従業員数は2,042人です(アイダエンジニアリング有価証券報告書)。

岡本工作機械製作所は、1953年3月に平面研削盤の製作を始めた会社です。工作機械の売上高289億円と、半導体関連装置の売上高135億円の2つの事業を持ち、連結の従業員数は2,229人です(岡本工作機械製作所有価証券報告書)。

工作機械業界のランキングが分かりにくい3つの理由

工作機械業界のランキングが一覧ごとに違って見えるのは、工作機械に入れる機械の範囲、工作機械が主力かどうか、上場しているかどうかの3つで、並べる会社の選び方が変わるからです。

板金機械やプレス機械まで数えるかで変わるから

日本工作機械工業会は、日本では主に金属の不要な部分を削り取って形を作る機械を工作機械と定義していると説明しています。そのうえで、海外ではプレス(鍛圧)機械や木工機械も工作機械に含めるのが一般的だとしています(日本工作機械工業会)。

日本鍛圧機械工業会は、工作機械以外の金属加工機械・金属成形機械を一般に「鍛圧機械」と呼ぶと説明しています。同会が引いている日本標準産業分類では、レーザ加工機は金属工作機械製造業に入り、プレス機械や曲げ加工をするベンディングマシンは、金属工作機械を除く金属加工機械製造業に入ります(日本鍛圧機械工業会)。

アマダとアイダエンジニアリングは、日本工作機械工業会と日本鍛圧機械工業会の両方の会員名簿に載っています(日本鍛圧機械工業会)。プレス機械が主力のアイダエンジニアリングと、レーザマシンもプレスブレーキも扱うアマダは、日本の狭い定義で数えるか、海外のようにプレス機械まで含めるかで扱いが変わります。2社を除いて数えると、2位は牧野フライス製作所、3位はオークマです。

工作機械が主力でない会社が混ざるから

日本工作機械工業会の会員名簿には、工作機械が売上の一部にとどまる上場企業も載っています。ジェイテクトの工作機械セグメントの外部顧客への売上収益は2,108億円で、オークマの売上高に近い規模です。ただし、ジェイテクトの2026年3月期の連結の売上収益1兆9,249億円から見ると1割ほどで、7割は自動車事業が占めます(ジェイテクト有価証券報告書)。

ファナックは、自社を工場の自動化を意味するFAの総合的なサプライヤと説明しています。小型切削加工機のロボドリルなどを含むロボマシン部門の売上高は1,296億円で、2026年3月期の売上高8,578億円の15%ほどです(ファナック有価証券報告書)。芝浦機械も、射出成形機などの成形機事業が2026年3月期の売上高1,328億円のうち988億円を占め、工作機械事業は252億円です(芝浦機械有価証券報告書)。

社名が工作機械の一覧に並んでいても、入社後に工作機械の部門に配属されるとは限りません。工作機械の仕事を志望するなら、有価証券報告書の「従業員の状況」でセグメントごとの人数を見て、工作機械の部門に何人いるかを確かめておきましょう。

上場していない会社が順位に載らないから

日本工作機械工業会の会員名簿には、ヤマザキマザックやスター精密も載っていますが、どちらも2026年9月末の東証上場銘柄一覧には載っていません(日本取引所グループ)。この記事は東証に上場している会社に絞って並べているため、こうした会社は順位に入っていません。

上場していない会社を調べるときは、厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」も使えます。勤務実態などの働き方や採用状況に関する企業の職場情報を検索・比較できるサイトです(厚生労働省)。

工作機械大手を見比べる4つの視点

工作機械大手を見比べる4つの視点を示した図(主力の機械・海外の売上・働く国・受注の波)

工作機械大手の違いは、売上高の順位よりも、次の4つを見比べると見えてきます。

  1. 主力の機械:刃物で削る、砥石で削る、放電で加工するなど、どの機械が中心かを見る
  2. 海外の売上:売上高のうち日本向けがどれだけかを見る
  3. 働く国:従業員がどの国にいるかを見る
  4. 受注の波:業界の受注が年ごとにどれだけ動くかを見る

主力の機械

工作機械と一口にいっても、機種によって加工のしかたが違います。日本工作機械工業会は、主な機種として旋盤やマシニングセンタ、研削盤、放電加工機などを挙げています(日本工作機械工業会)。

同会によると、旋盤は工作物を回転させて加工する機械、研削盤は切削工具の代わりに砥石車を使う機械、放電加工機は電気による放電のエネルギーで加工する機械です。上位8社では、ツガミが事業の内容の最初に自動旋盤を挙げています(ツガミ有価証券報告書)。ソディックが最初に挙げているのは放電加工機です(ソディック有価証券報告書)。岡本工作機械製作所は、2030年の長期ビジョンで平面研削盤と半導体ウェーハ研磨装置を挙げています(岡本工作機械製作所有価証券報告書)。

同じ機械系の技術職でも、刃物で削る機械、砥石で削る機械、放電で加工する機械では、設計で扱う技術が違います。説明会では、配属先の部署がどの機種を担当しているかを尋ねておきましょう。

海外の売上

工作機械大手8社は、どの会社も売上の半分以上を日本の外で上げています。各社の有価証券報告書にある地域別の売上高から、売上高に占める日本の割合を計算すると次のとおりです。

  1. ツガミ:5.1%
  2. 牧野フライス製作所:13.2%
  3. DMG森精機:15.2%
  4. オークマ:26.7%
  5. ソディック:28.7%
  6. アイダエンジニアリング:29.2%
  7. アマダ:35.7%
  8. 岡本工作機械製作所:49.4%

DMG森精機以外の7社は、顧客の所在地で売上高を分けています。DMG森精機だけは販売を行った会社の所在地で分けており、ドイツの会社の売上収益が1,213億円で、日本の783億円を上回ります(DMG森精機有価証券報告書)。ツガミは売上収益の79.9%が中国の顧客向けです(ツガミ有価証券報告書)。牧野フライス製作所も、地域別で最も大きいのは中国の950億円で、アメリカ合衆国の656億円が続きます(牧野フライス製作所有価証券報告書)。

業界全体の受注も同じ形です。日本工作機械工業会の受注統計では、2025年の受注総額1兆6,043億円のうち、外需が1兆1,634億円で7割を超えました(日本工作機械工業会)。営業職や技術サービス職を志望するなら、海外への出張や駐在がどのくらいあるかを説明会で尋ねておきましょう。

働く国

従業員がどの国にいるかは、有価証券報告書の「従業員の状況」にある地域別や国籍別の人数で分かります。DMG森精機は連結の従業員14,026人の国籍別の内訳を載せており、ドイツが4,657人で、日本の4,575人を上回ります(DMG森精機有価証券報告書)。

ツガミは、連結の従業員3,515人のうち中国が2,427人で、日本は487人です(ツガミ有価証券報告書)。牧野フライス製作所では、シンガポールの子会社が中国、ASEAN諸国、インドを受け持つセグメントに1,716人がいます(牧野フライス製作所有価証券報告書)。反対に、オークマは連結の従業員4,101人のうち2,725人が日本で働いています(オークマ有価証券報告書)。

入社後にどの国の工場や拠点と一緒に仕事をすることになりそうかは、この人数の内訳から見当をつけられます。

受注の波

工作機械の受注は、年によって大きく動きます。日本工作機械工業会の受注統計では、受注総額は2018年の1兆8,157億円から2020年には9,018億円まで減り、2021年には1兆5,414億円に戻りました。2025年は1兆6,043億円で、前年より8.0%増えています(日本工作機械工業会)。

会社の売上高にも同じ波が出ます。オークマの売上高は、2024年3月期の2,279億円から2025年3月期には2,068億円に減り、2026年3月期は2,358億円に増えました(オークマ有価証券報告書)。1年分の売上高だけで判断せず、「主要な経営指標等の推移」で5期分の動きを見ておきましょう。

工作機械大手8社の平均年間給与

工作機械大手8社の平均年間給与は、DMG森精機の905万円が最も高く、ほかの7社は600万円台から700万円台です。この数字はグループ全体ではなく、有価証券報告書を出した会社単体(提出会社)のものです。DMG森精機とソディックは2025年12月31日現在、ほかの6社は2026年3月31日現在の数字を高い順に並べ、平均年齢と平均勤続年数を添えると次のとおりです。岡本工作機械製作所は百万円単位の「6.2」しか載せていないため、ソディックとどちらが高いかは決められず、最後に置いています(岡本工作機械製作所有価証券報告書)。

  1. DMG森精機:905万円(43.3歳・17.2年)
  2. 牧野フライス製作所:743万1,567円(43.6歳・19.0年)
  3. アマダ:741万5,000円(44.6歳・18.5年)
  4. ツガミ:707万2,000円(44.0歳・19.0年)
  5. オークマ:702万3,000円(38.8歳・15.6年)
  6. アイダエンジニアリング:637万9,000円(41.4歳・15.6年)
  7. ソディック:619万7,248円(42.3歳・14.4年)
  8. 岡本工作機械製作所:約620万円(42.6歳・15.8年)

8社とも、平均年間給与には賞与と、時間外手当または基準外賃金が含まれています。

DMG森精機の提出会社の従業員数は451人ですが、この人数には子会社などへの出向者2,325人が入っていません。一方で、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は出向者を含めて計算しています。出向者を含めると、提出会社に所属する従業員は2,776人です(DMG森精機有価証券報告書)。従業員数の欄と平均年間給与の欄で数えている人の範囲が違う会社もあるので、表の下の注記まで読んでください。

有価証券報告書で工作機械大手を確かめる手順

工作機械業界の大手企業ランキングについて公開されている情報を確かめている場面のイラスト

この記事のランキングと年収の数字は、日本工作機械工業会、日本取引所グループ、金融庁が公開している資料で、誰でも同じものを開いて確かめられます。次の3つの手順でたどってください。

STEP1

日本工作機械工業会の会員名簿を開き、企業名別か機種別で会員の会社を確かめます(日本工作機械工業会)。次に、日本取引所グループの東証上場銘柄一覧のExcelファイルで、その会社が上場しているかと市場区分を確かめます(日本取引所グループ)。一覧は毎月第3営業日の午前9時以降に前月末の内容が掲載されるため、開いた月によって内容が変わることがあります。

STEP2

金融庁のEDINETで会社名を入れて書類を検索し、事業年度が最も新しい有価証券報告書を開きます(金融庁)。「主要な経営指標等の推移」で連結の売上高と従業員数を5期分確かめたら、連結財務諸表の注記にある地域別の売上高の表で、日本と海外の売上高を見ます。

STEP3

「従業員の状況」で、提出会社の従業員数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与と、その下の注記を確かめます。連結の従業員をセグメントや地域で分けた人数も、同じ項目に載っています。

工作機械業界の大手企業でよくある質問

工作機械業界で売上高が一番大きい会社は?

DMG森精機です。2025年12月期の連結の売上収益は5,149億円で、2位のアマダの4,373億円を上回ります。このうち工作機械の製造・販売のマシンツールが3,432億円、関連するサービスのインダストリアル・サービスが1,716億円です(DMG森精機有価証券報告書)。

工作機械はどの業界から注文が来る?

日本工作機械工業会の2025年の受注統計では、国内からの受注4,408億円のうち、一般機械が1,758億円で4割ほどを占め、自動車が870億円で続きます。電気機械と精密機械は合わせて525億円です(日本工作機械工業会)。

工作機械の受注は増えている?

2026年は増えています。日本工作機械工業会の2026年9月分の受注速報では、2026年1月から9月までの受注総額は1兆6,693億円で、前年同期の143.3%でした。9か月で、2025年1年分の1兆6,043億円を上回っています(日本工作機械工業会)。

NC工作機械とは?

コンピュータなどによる数値制御で自動運転を行う工作機械です。日本工作機械工業会は、工作機械を、作業者がハンドルを回すなどして操作する汎用工作機械と、NC工作機械とに大きく分けられると説明しています(日本工作機械工業会)。2025年の受注総額1兆6,043億円のうち、NC工作機械は1兆5,792億円で、98%を超えます(日本工作機械工業会)。

売上の順位より、どの国で作り売る会社かで選ぼう

工作機械業界の大手企業は、売上高で見るとDMG森精機とアマダが4,000億円を超え、牧野フライス製作所とオークマが2,000億円台で続きます。上位8社はどれも売上の半分以上を日本の外で上げ、中国で働く人が日本で働く人より多い会社や、ドイツ国籍の従業員が日本国籍の従業員より多い会社もあります。

順位の次に見たいのは、その会社がどの機械を主力にし、どの国で作って売っているかです。年収を比べるときは、決算期と、平均年間給与の注記で数えている人の範囲を確かめてください。気になる会社の有価証券報告書を開き、地域別の売上高と「従業員の状況」を自分の目で読んでみてください。

この記事の調査・執筆

就活キャリア研究所編集部

就活キャリア研究所編集部

就活キャリア研究所編集部は、就職・転職活動に役立つ企業情報やキャリアに関する情報を調査・発信する編集チームです。
企業の公式サイトや採用ページ、公開資料などをもとに、事業内容・年収・福利厚生・働く環境・口コミ・評判などを幅広く調査しています。
また、自己分析や面接対策、キャリア形成に関する情報も発信し、就活生や転職希望者が自分に合った企業・仕事を見つけられるよう、正確性と客観性を重視した記事制作に取り組んでいます。

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