小田急電鉄子会社ランキング|資本金上位5社と年収が分かる東海自動車

「小田急電鉄の子会社で、年収が高いのはどこか」。小田急電鉄単体の平均年間給与は827万4,183円なので、グループの会社の年収も比べてから応募先を決めたいと考える人もいるでしょう。ところが、子会社のうち平均年間給与を有価証券報告書で確かめられるのは東海自動車1社だけで、その数字にはバスを運行する会社で働く人が入っていません。

子会社を比べる手がかりになるのは、資本金や議決権の所有割合、バスの車両数、女性管理職の割合といった、親会社の報告書に載る数字です。資本金で並べると1位は小田急不動産の21億4,000万円で、ホテル小田急サザンタワーの4億円、東海自動車の3億5,000万円が続きます。小田急グループのページでバス会社の最初に名前が載る神奈川中央交通は、小田急電鉄が議決権の45.5%を持つ持分法適用関連会社で、子会社ではありません。

本記事では、資本金の上位5社の顔ぶれから、子会社の年収が分かりにくい理由、子会社を比べる4つのポイント、公開資料で確かめる手順まで、小田急電鉄の2026年3月期の有価証券報告書をもとに、就活キャリア研究所の視点で順にお伝えします。

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目次

小田急電鉄の子会社を資本金で並べた上位5社

小田急電鉄の連結子会社29社を資本金で並べると、上位5社は次のとおりです。数字は、小田急電鉄の2026年3月期の有価証券報告書の「関係会社の状況」に載る資本金で、事業は同じ表のセグメントの名称です(EDINET)。

  1. 小田急不動産:21億4,000万円、不動産業
  2. ホテル小田急サザンタワー:4億円、生活サービス業
  3. 東海自動車:3億5,000万円、交通業
  4. 江ノ島電鉄:3億円、交通業
  5. 立川バス:2億円、交通業

6位には、小田急箱根や小田急バス、小田急百貨店など、資本金1億円の11社が並びます。資本金の順位は、事業の大きさの順位ではありません。小田急電鉄は主要な連結子会社として、小田急不動産、小田急SCディベロップメント、小田急百貨店、小田急商事の4社を挙げています(EDINET)。

このうち小田急商事の資本金は5,000万円ですが、売上高が連結の売上高の10%を超えるため、報告書に主要な損益の数字が載っています。2026年3月期の売上高は674億9,300万円、経常利益は18億9,700万円です。こうした数字が載る子会社は、小田急商事だけです。

小田急商事は、報告書の「事業の内容」でストア・小売業に挙がる会社です(EDINET)。小田急電鉄の投資家向け資料「FACT BOOK」では、ストア・小売業として、スーパーマーケット「Odakyu OX」などが小田急沿線を中心に31店舗、セブン‐イレブンが小田急沿線に50店舗と紹介されています(小田急電鉄)。

小田急SCディベロップメントは、2020年4月に小田急電鉄の商業施設運営事業を会社分割で引き継いだ特定子会社です。海老名市のビナウォークや相模原市の相模大野駅ビルの建物を小田急電鉄から借り、商業施設として貸し出しています(EDINET)。

小田急不動産

小田急不動産は、1964年12月に設立され、2007年9月に株式交換で小田急電鉄の完全子会社になった会社です。2007年10月には、小田急電鉄の住宅販売業を会社分割で引き継ぎました。報告書では、不動産分譲業と不動産賃貸業の両方に社名が載り、西新宿や大井町などのビルを持っています(EDINET)。

ホテル小田急サザンタワー

ホテル小田急サザンタワーは、1997年1月に設立され、1998年4月に新宿の「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」の営業を始めた会社です(EDINET)。「FACT BOOK」では、このホテルは2026年10月1日から宿泊営業を休止し、2028年春ごろにリニューアルオープンする予定とされています(小田急電鉄)。

東海自動車

東海自動車は、静岡県伊東市に本店を置く会社で、小田急電鉄が1971年4月に株式を取得し、議決権の59.6%を持っています。上位5社の中で、自社で有価証券報告書を出しているのは東海自動車だけです。

東海自動車の報告書によると、路線バスと貸切バスは子会社の東海バスが、郵便逓送と区域貨物は東海輸送が、自動車の整備と販売は東海車輛サービスが担っています(EDINET)。

江ノ島電鉄

江ノ島電鉄は、藤沢〜鎌倉間10.0km・15駅の江ノ島電鉄線を運行する会社です。小田急電鉄は1953年11月に前身の江ノ島鎌倉観光の株式を取得し、2019年10月に株式交換で完全子会社にしました(EDINET)。

立川バス

立川バスは、東京都立川市に本社を置くバス会社で、小田急電鉄が1954年9月に株式を取得しました。議決権の82.5%を小田急電鉄が持ち、上水営業所などで234両のバスを持っています(EDINET)。

小田急電鉄の子会社の年収が分かりにくい3つの理由

小田急電鉄の子会社の年収が外から分かりにくいのは、有価証券報告書を出す子会社が1社しかなく、その1社の数字も一部の社員の分で、グループの大きなバス会社が子会社ではないからです。

報告書を出す子会社が東海自動車だけだから

有価証券報告書の「従業員の状況」に載る平均年間給与は、報告書を出した会社自身の従業員の平均です。小田急電鉄の2026年3月期の報告書は、関係会社のうち有価証券報告書を提出している会社として、東海自動車と神奈川中央交通の2社を挙げています(EDINET)。

比べる相手になる小田急電鉄単体の平均年間給与は、2026年3月31日時点で827万4,183円です。従業員は3,685人、平均年齢は43.5歳、平均勤続年数は22.0年で、賞与と基準外賃金を含みます(EDINET)。

同じ日の連結の従業員は11,656人で、小田急電鉄単体の3,685人を除いた7,971人、グループの7割近くは連結子会社で働いています。セグメント別に単体の人数を除くと、交通業で3,889人、不動産業で1,628人、生活サービス業で2,454人です。グループで働く人の多くは、平均年収が公表されていない会社にいます。

東海自動車の数字にバスの乗務員が入らないから

東海自動車単体の平均年間給与は、2026年3月31日時点で382万1,488円です。従業員は126人、平均年齢は44.1歳、平均勤続年数は10.3年です(EDINET)。

126人の内訳は、不動産事業が4人、観光事業が40人、その他が58人、全社共通が24人で、自動車事業の人はいません。東海自動車の連結の従業員716人のうち、517人は東海バスや東海輸送が入る自動車事業で働いています(EDINET)。東海自動車の平均年収は、バスの運転士の年収ではありません。

神奈川中央交通は子会社ではないから

神奈川中央交通は、小田急電鉄が議決権の45.5%を持つ持分法適用関連会社で、子会社ではありません(EDINET)。小田急グループのページには、神奈川中央交通に加えて、同社の子会社の神奈中タクシーなども載っています(小田急電鉄)。

神奈川中央交通単体の平均年間給与は、2026年3月31日時点で592万6,186円で、従業員は3,757名、平均年齢は52.3歳です。従業員は前の期末より1,760名増えており、主に2025年4月1日付で神奈川中央交通東と神奈川中央交通西を吸収合併したことによります(EDINET)。

小田急電鉄の子会社を比べる4つのポイント

小田急電鉄の子会社を比べる4つのポイントを示した図(議決権割合・バス車両数・女性管理職・賃金の差異)

小田急電鉄の子会社は、年収の代わりに、親会社の有価証券報告書で確かめられる次の4つのポイントで比べられます。3つ目と4つ目の数字は、連結子会社のうち23社が載る表にまとめられており、会社によっては数字のない項目もあります。

  1. 議決権の所有割合
  2. バスの車両数
  3. 女性管理職の割合
  4. 男女の賃金の差異

議決権の所有割合

議決権の所有割合を見ると、小田急電鉄がその会社をどこまで持っているかが分かります。連結子会社29社のうち、割合が100%に満たないのは、立川バスの82.5%と東海自動車の59.6%の2社だけです(EDINET)。

報告書の表で括弧に入った数字は、子会社を通じた間接所有の割合で、合計の内数です。箱根登山バス、江ノ電バス、東海バス、小田急ハウジングなど6社は、議決権の100%がすべて間接所有です。

バスの車両数

報告書の「主要な設備の状況」には、バスの子会社ごとの在籍車両数が載っています。乗合・貸切・特定の合計で、リース資産を含みます(EDINET)。

  1. 小田急バス:544両
  2. 江ノ島電鉄:261両
  3. 立川バス:234両
  4. 箱根登山バス:154両
  5. 東海自動車:150両
  6. 小田急ハイウェイバス:50両

江ノ島電鉄の資産は江ノ電バスに、東海自動車の資産は東海バスに貸し出されています(EDINET)。バスの運転士として応募するなら、車両を持つ会社と運行する会社が違うことがある点に気をつけましょう。

女性管理職の割合

管理職に占める女性の割合は、小田急電鉄単体が7.3%、連結会社全体が6.4%です。報告書に数字が載る連結子会社では、小田急ハイウェイバスの50.0%が最も高く、小田急リゾーツの16.7%、小田急エンジニアリングの14.3%、小田急不動産の13.8%が続きます(EDINET)。

江ノ島電鉄、立川バス、東海自動車、江ノ電バスの4社は0.0%です。小田急箱根や小田急バスのように「−」と書かれた会社は、法律に基づく公表をこの項目で選んでいないか、公表の義務の対象ではない会社です。

男女の賃金の差異

男女の賃金の差異は、男性の賃金を100としたときの女性の賃金の割合です。全労働者で比べると、小田急電鉄単体は67.4%で、数字が載る子会社18社では、江ノ島電鉄の36.2%から小田急エージェンシーの82.0%までの幅があります。小田急バスは81.0%、立川バスは73.1%です(EDINET)。

小田急電鉄は単体の差異について、深夜労働を伴う職種で女性の採用が2000年代以降に可能になったため、男性の平均勤続年数が比較的長いと説明しています。この割合は男女の賃金の比率で、賃金の水準そのものではありません。割合が高い子会社でも、年収が高いことにはなりません。

公開資料で小田急電鉄の子会社を確かめる手順

小田急電鉄子会社ランキングについて公開されている情報を確かめている場面のイラスト

小田急電鉄の子会社を自分で調べるときは、小田急電鉄の有価証券報告書、志望する会社の報告書や公式サイト、小田急電鉄のIRニュースの順に開きます。

STEP1

金融庁のEDINETで「小田急電鉄」の有価証券報告書を開きます(EDINET)。「関係会社の状況」で資本金と議決権の所有割合を、「主要な設備の状況」でバスの車両数を、「従業員の状況等」で単体の平均年間給与と連結子会社の女性管理職の割合などを確かめます。

STEP2

志望する会社が東海自動車なら、EDINETで同社の有価証券報告書を開き、単体と連結の従業員数を見比べます。それ以外の会社は、小田急グループのページから各社の公式サイトを開き、会社概要を確かめます(小田急電鉄)。厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」で社名を検索する方法もあります(厚生労働省)。

STEP3

小田急電鉄のIRニュースで、報告書の提出後に発表された子会社の合併や株式の取得などのお知らせがないかを確かめます(小田急電鉄)。

グループのページの70社と子会社の数

小田急グループのページは、2026年10月1日現在の全70社を事業ごとに並べています(小田急電鉄)。一方、2026年3月期の報告書では、小田急電鉄のグループは子会社51社と関連会社19社で、このうち連結子会社は29社です(EDINET)。

子会社51社のうち連結子会社に入らない22社は、合計しても総資産や売上高などが小さいため連結の範囲から除かれている会社で、主なものは小田急プラネットです(EDINET)。グループのページに名前があっても、子会社とは限りません。志望する会社が子会社かどうかは、STEP1の「関係会社の状況」か「事業の内容」で確かめましょう。

小田急電鉄の子会社に関するよくある質問

小田急電鉄の子会社について、会社の数や上場の有無など、4つの疑問に答えます。

小田急電鉄の子会社は何社ありますか

2026年3月期の有価証券報告書では、子会社が51社、関連会社が19社です。子会社のうち連結子会社は29社です。関連会社のうち持分法を適用するのは神奈川中央交通の1社です(EDINET)。

上場している子会社はありますか

2026年3月期の報告書の「関係会社の状況」に、上場している子会社の記載はありません。有価証券報告書を出している東海自動車は、金融庁のEDINETコードの一覧では非上場の会社です。東京証券取引所に上場している神奈川中央交通は、子会社ではなく持分法適用関連会社です(EDINET)。

江ノ島電鉄は小田急電鉄の子会社ですか

子会社です。小田急電鉄は2019年10月に株式交換で江ノ島電鉄を完全子会社にしており、2026年3月期の報告書でも議決権の所有割合は100.0%です。江ノ島電鉄は以前は自社で有価証券報告書を出していましたが、EDINETで確かめられる最後の報告書は2019年3月期のものです(EDINET)。

小田急百貨店は小田急電鉄の子会社ですか

子会社です。小田急電鉄が議決権の100.0%を持ち、主要な連結子会社の1社に挙げています。報告書の「主要な設備の状況」には新宿店と町田店が載り、町田店が入る町田駅ビルは小田急電鉄が持って、百貨店業の子会社に貸しています(EDINET)。

子会社は資本金と人の指標で見比べよう

小田急電鉄の連結子会社を資本金で並べると、小田急不動産の21億4,000万円、ホテル小田急サザンタワーの4億円、東海自動車の3億5,000万円が上位に並びます。子会社のうち平均年収が有価証券報告書で分かるのは東海自動車だけで、その382万1,488円もバスの乗務員を含まない126人の平均です。神奈川中央交通は子会社ではありません。

年収の代わりに比べられるのが、議決権の所有割合とバスの車両数、23社が載る表の女性管理職の割合や男女の賃金の差異です。志望する子会社が決まったら、小田急電鉄の報告書と会社の公式サイトを開き、同じ時点・同じ数え方の数字どうしを並べてみてください。

この記事の調査・執筆

就活キャリア研究所編集部

就活キャリア研究所編集部

就活キャリア研究所編集部は、就職・転職活動に役立つ企業情報やキャリアに関する情報を調査・発信する編集チームです。
企業の公式サイトや採用ページ、公開資料などをもとに、事業内容・年収・福利厚生・働く環境・口コミ・評判などを幅広く調査しています。
また、自己分析や面接対策、キャリア形成に関する情報も発信し、就活生や転職希望者が自分に合った企業・仕事を見つけられるよう、正確性と客観性を重視した記事制作に取り組んでいます。

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